阪神・矢野監督 全員競争「勝ち上がったヤツがレギュラーに」

[ 2018年10月28日 05:30 ]

伊藤隼(左)と話す矢野監督 (撮影・奥 調)
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 阪神・矢野燿大監督(49)が27日、甲子園球場での秋季練習に参加し、今季主に二塁手として全試合出場の糸原、121試合で先発マスクをかぶった梅野にも来季のレギュラーは確約せず、全員競争の方針を示した。「実績は考慮する」と話した上で言葉を続けた。

 「(糸原)健斗だって今年二塁であれだけ出て、ああいう数字も残した。でも、俺はそんな確約というところまではない。健斗にしてもそうやし、(梅野)隆(太郎)にしてもそう」

 糸原は主に1番打者として打率・286。梅野も打率・259、8本塁打、47打点と存在感を示した。2人ともレギュラーにふさわしい成績を残したが、新指揮官として当確ランプをともさなかった。

 「基本的にはみんな競争。捕手も競争。近本が入って外野なんてすごい競争になる。上本も残ってくれたら争いになるし、トリもショートをやって、すごい競争になる。それを勝ち上がってきたヤツがレギュラーになっていけばいい。捕手もそうかなと思っている」

 正捕手は梅野、坂本に加え、原口、長坂も候補になる。国内FA権を取得し、去就未定の上本が残留の場合は二塁も激しい争いとなる。遊撃も鳥谷、北條にドラフト3位・木浪が加わり、激戦必至。糸井、福留が君臨する外野もドラフト1位・近本が参戦し、高山、中谷、島田らとサバイバルを繰り広げる。大山、陽川が争う三塁も同様。ほぼ全ポジションが競争だ。

 その第1弾として、秋季キャンプでは実戦形式を多く採り入れた練習メニューが組まれる方針。戦いは、既に始まっている。(惟任 貴信)

 《矢野監督語録》

 ▼できるだけ実戦形式を (ブルペンで見た投手は)岩貞と小野と島本と飯田か。キャンプに入ったら、シート打撃をやりたいから。たぶん1クール目は(シート打撃は)1回になると思う。野手も投手も、いろいろ試したいだろうから。(第2クール以降は実戦形式が)多くなるということはないけど、できれば2回くらい、投手の状態とかもあるけど、やれるかなという話はしている。今のところ(対外試合は)予定はしていない。

 ▼梅野の成長度 経験というのは一番大きい。試合に出て、怖さとか達成感とか投手との信頼関係とか、そういうのは養われていく。その経験が梅野にとって一番大きなアドバンテージになると思う。ただ、やっぱり捕手はチームを勝たせてナンボ。成績というと、試合数とか安打数とか、そっちがクローズアップされる。それも大事だけど、チームが勝てなかったという責任は自分で受け止めてね。

 ▼原口の正捕手も可能性はある 俺は消していない。正捕手…と言うと、原口自身が頑張る部分だけど。でも、打てるというのは、ある意味、ウチの捕手の中では大きな武器。しぶとさとか。原口は性格とか内面は、すごく捕手らしい。あとはスローイング、ワンバウンドのストップとか配球も含めて、そういうところになってくるけど。でも、わざわざ(可能性を)消さなくてもいいんじゃないかなと。

 ▼センターライン固定に賛否両論 それ(正捕手の確立)はみんなが言うだけで、どうやろう。結果論から、振り返っている部分もあると思う。やっぱり優勝しているチームは大体、捕手が落ち着いている。メンバーも、そんなに変わらない。今年のウチみたいに、アカン時というのは打線も変わる。じゃあ、今年、梅野がしっかりしていたのに勝っていないという部分は、あまりクローズアップされずにね。まあ、捕手とかセンターラインって、そんなにガチャガチャ変わらないであってくれる方が、チームとしてはいい。それは俺もある。でも、必ずしもそう(センターライン固定)じゃないといけない、というのも俺にはない。

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2018年10月28日のニュース