「野村再生工場」の代表作、古巣投手陣の“再生役”で復帰

[ 2017年10月28日 09:30 ]

ヤクルトで現役時代の田畑コーチ
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 来季のヤクルト投手コーチに就任した田畑一也氏(48)。「17?18年ぶり?あんまり変わってないね」。ちょっぴり照れくさそうに、神宮のグラブハウスから出てきた。発注したユニホームが間に合わず。ヤクルトのウインドブレーカーに袖を通すのは18年ぶりだった。秋季練習の指導を終えると、現役時代を回想しながら、ロッカールームやトレーニングルームなどを懐かしそうに巡っていた。

 ヤクルトと言えば、今でも語りぐさになっているのが野村克也氏(82)が監督時代に成し遂げた「再生工場」である。他球団で下降線をたどっている選手、本来の調子を取り戻せない選手…。様々な選手を獲得し、それぞれの状態に合わせた的確な助言で次々と復活させていった。田畑氏がヤクルトに来たのは95年オフのこと。複数トレードでダイエーからやってきた。

 移籍1年目の96年に12勝を挙げ球宴初出場。翌年には15勝でリーグ優勝に貢献した。ダイエー時代の3年間でわずか2勝だった右腕の飛躍ぶりに「野村再生工場」として一躍、脚光を浴びた。その後は右肩痛もあり、02年に引退。巨人では投手コーチやスコアラーを務めてきたが、活躍するだけでなく、長期のリハビリも経験したことで引き出しも増え、指導者として現場の評判は高かったという。

 目下の目標は「相手が嫌がるような投手をつくること」。スコアラー時代は打者を分析することが専門だったが「相手からみたらこういう部分が嫌だった、という知識は投手陣にも持っている。具体的な部分はまず選手たちを見てからになるけど、一つだけ言えるのは防御率4点台(リーグ最下位)になるような投手陣ではないということ」と向上にも自信をのぞかせていた。

 戦力の底上げ―。これが来季のチームに課された至上命題だ。古巣に復帰した宮本ヘッドコーチに加え、リーグ2連覇の広島から石井打撃コーチ、河田外野守備走塁コーチの入閣が決定的。投手陣には原や星ら、まだまだ伸び盛りの若手が多い。田畑コーチによる「チームの再生」への期待も大きなものとなる。(記者コラム・川手 達矢)

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