中日・森新監督 小笠原氏への「つなぎ」示唆「いい形できたら身を引く」

[ 2016年9月30日 07:16 ]

会見を終え、佐々木球団社長(右)とガッチリ握手する森新監督

 球団創設80周年の節目を19年ぶりの最下位で終えた中日は29日、森繁和監督代行(61)が新監督に就任すると発表した。複数年契約で単年ごとに更新される。

 成績不振で8月9日に事実上の解任となる休養を発表した谷繁前監督に代わり、監督代行を務め、15勝24敗。名古屋市内で会見した新指揮官は「晴れやかなものはない。やらないといけないことはたくさんある」と再建を誓った。

 当初は小笠原2軍監督の昇格が最有力とみられていたが、来季も苦戦は必至で、球団は指導者経験が1年しかない同2軍監督では荷が重いと判断。最終的にはコーチ経験が豊富で、若手の育成にも定評がある森新監督に託すことを決めた。落合博満GMの意向が反映されたのは明らかだ。森新監督は、25日の本拠地最終戦後に正式要請を受け「他の人が苦労するなら俺が苦労するのも一緒」と受諾。「いい形ができたと思ったらその時は身を引く」と、小笠原2軍監督への「つなぎ」であることを自ら示唆した。

 佐々木崇夫球団社長は「いかつい顔ですが繊細で優しい。強竜復活を目指していただきたい」と期待を寄せたが、オフには難題も抱える。大島、平田の主力野手が国内FA権を取得。森新監督は「必要な戦力。今日からもしかしたらチクリチクリ電話を入れるかもしれない」と残留へ直接出馬も辞さない姿勢だ。また今オフも外国人選手獲得のため、ドミニカ共和国、キューバへの視察も敢行したい意向を示した。

 4年連続Bクラスからの再建へ。森新監督が荒波に立ち向かう。

 ◆森 繁和(もり・しげかず)1954年(昭29)11月18日、千葉県生まれの61歳。駒大高―駒大―住友金属を経て78年ドラフト1位で西武入り。83年最優秀救援投手。88年に引退後は西武、日本ハム、横浜で投手コーチを歴任。04年から中日投手コーチ、10年にはヘッドコーチに昇格し落合監督の参謀として8シーズンで4度のリーグ優勝、1度の日本一に貢献。スポニチ評論家を経て、14年から中日ヘッドコーチに復帰。1メートル82、85キロ。右投げ右打ち。

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