日本ハム・武田勝、涙で全力127キロ直球 後輩からメッセ「優勝してやったぞ」

[ 2016年9月30日 18:13 ]

<日・ロ>最後のマウンドに立った日本ハム先発・武田勝

パ・リーグ 日本ハム―ロッテ

(9月30日 札幌D)
 今季限りで現役を引退する日本ハムの武田勝投手(38)が30日、レギュラーシーズン最終戦のロッテ戦(札幌D)に先発登板。打者1人に投げて降板し、11年間のプロ野球人生に別れを告げた。

 キャッチボールから涙をこらえ切れなかった武田勝は、泣きながら全力疾走で最後のマウンドへ。ロッテの1番・清田を124キロと128キロの直球2球で追い込み、3球目の127キロ直球で空振り三振に打ち取ると、節目の10勝を狙う2番手・増井にマウンドを譲った。ベンチのチームメートはマウンドでの投球練習中から総立ちで見守った。

 この日の登板がプロ通算244試合目。2006年の日本一を含め、4度のリーグ制覇に貢献し、09年から4年連続2桁勝利を挙げてダルビッシュ有(現レンジャーズ)と「ダブルエース」と呼ばれるなど通算82勝61敗1Sの成績を残した。

 今季はここまで1軍登板がなく、引退登板に備えてこの日出場選手登録されたばかり。23日に行われた引退会見では「全力で120キロを投げたい」と技巧派左腕らしく話していたが、宣言通りのMAX127キロ締めとなった。

 引退表明後は自ら「俺のために優勝しろ 武田勝」と書いたメッセージをベンチの壁に貼ってナインを鼓舞。28日に敵地で優勝が決まると、栗山英樹監督(55)に続いて胴上げされ、後輩たちの手で3度宙に舞った。この日はそんな後輩たちによる「11年間お疲れさまでした。みんなで勝さんの為に優勝してやったぞ!!」との手書きのメッセージも掲げられ、武田勝はスタンドに何度も頭を下げながらベンチ裏へ消えた。

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