若狭勝弁護士 山上容疑者“英雄視”、ネットの広がりに「旧統一教会の問題と射殺ということを区別して…」

[ 2023年1月11日 10:32 ]

弁護士の若狭勝氏
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 元東京地検特捜部副部長の若狭勝弁護士が11日、フジテレビの情報番組「めざまし8(エイト)」(月~金曜前8・00)に出演。安倍晋三元首相銃撃事件で殺人容疑などで送検され、10日に刑事責任能力の有無や程度を判断するための約半年間の鑑定留置を終えた山上徹也容疑者(42)について言及した。

 山上容疑者は、大阪拘置所(大阪市)から奈良西署に移送された。奈良地検は責任能力を問えると判断、勾留期限の13日までに容疑者を殺人と銃刀法違反の罪で起訴する方針。親族などによると、全国から差し入れが絶えず、数十万円の現金を送ってくる人もいるという。番組では、インターネット上で山上容疑者を英雄視する発言が広がり、刑を軽くするよう求める署名活動では、1万人以上の賛同者が集まり、現在も増え続けていることなどを伝えた。

 MCの谷原章介が「若狭先生、100万円を超える現金ってホント驚くんですけども、差し入れにルールとかってないんですか?」と聞くと、若狭氏は「少なくとも現金の差し入れについては原則、可能だと思います。ほかの物品に関しては、逃走に使われたりだとか、自分の体を傷つけたり、あるいは自殺を企てたり、人を傷つけたりするような危険なもの、カッターナイフだとか、ジャージーについているひもなどは差し入れできない。それ以外は基本的に食べ物も雑誌、本なども差し入れが可能ですし、手紙も接見禁止っていう処分が裁判所からなされていなければ、手紙を発信したり受信したりすることは可能です」と説明した。

 谷原の「ネット上で英雄視する発言、書き込み等もありました。どう思われますか?」には「私は非常に英雄視するっていうことは甚だ問題があると思っています」と言い、「確かに旧統一教会の問題というのは厳然たる問題としてあるんですけど、それはそれはそれとして、しかし、そうだからといって安倍元総理を射殺していいということには決してならない。これをきちんと分けて考えなきゃいけない。これを一緒くたにしちゃうと英雄視とかいうことになるんですけど、この英雄視とかいう話になると、日本社会の今後を考えると、そういう価値観が、要するにおかしなやつ、問題があるやつは射殺してしまえと、それがみんなにためになるとか、そういう動きが出てくるってことについては非常に今後の日本社会を憂う話になってしまうので、とにかくそれを区別して考えるってことが大事だと思います」と自身の考えを話した。

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2023年1月11日のニュース