ヤクルト4連勝 高津監督が97年優勝時に同僚のロッテ・吉井監督との対決制す 12連敗後に6月負けなし

[ 2023年6月7日 05:20 ]

交流戦   ヤクルト10-3ロッテ ( 2023年6月6日    ZOZOマリン )

<ロ・ヤ>ナインを迎える高津監督(撮影・長久保 豊)
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 名将・野村克也率いるヤクルトが日本一に輝いた97年、共に投手陣の柱。高津監督にとって、3学年上の吉井監督は「思い出が強い。野球に関しては“ザ・ピッチャー”。奥深いところまで考えている」印象だ。豪快に見えて緻密な相手に対抗するために、大胆な勝負手を打った。

 本職は捕手の内山を初めて中堅で起用した。売りの強打を生かし、大型連敗中は出なかった「あと1本」をもぎ取るためだ。風速10メートル前後で雨も強かった。相手野手も本拠地でファウルの飛球を見失うほどだったが、高津監督は「彼にかけました」と言う。飛球処理はなかったが、8番打者が攻撃の幅を広げた。1点を追う7回に右越えに決勝の2点適時打。内山は「(中堅起用は)びっくりした。打撃で使ってもらっているので結果を残せて良かった」と喜んだ。5月5日DeNA戦以来の2桁10得点での大勝の立役者となった。

 ロッテは延長12回の熱戦から一夜明け、大阪から千葉に移動ゲームだった。試合前にあいさつした高津監督は「寝られなかったでしょ?」と笑い、吉井監督も「寝られんわ、そりゃ」と返していた。97年の日本シリーズは先発と抑えの間柄。大リーグで同じメッツに在籍した縁もあった。

 目覚めた王者は12連敗後に6月負けなしの4連勝。阪神が敗れ、自力優勝の可能性が復活した。昨年も19勝4敗で驚異的な勝率・826でリーグ連覇につなげた6月に、浮上の気配はより強まった。(神田 佑)

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