ソフトB・牧原大 プロ13年目の初劇打 同学年・有原の好投に応えた「今度は勝たせてあげたい」

[ 2023年6月7日 05:01 ]

交流戦   ソフトバンク2-1DeNA ( 2023年6月6日    ペイペイD )

<ソ・D>9回、サヨナラ打を放った牧原大はバンザイ(撮影・岡田 丈靖)
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 ソフトバンクは1―1の9回2死一、二塁、牧原大成内野手(30)がプロ13年目で初サヨナラ打となる左中間適時二塁打で劇的勝利を飾った。3年ぶりの日本球界復帰初登板となった先発の有原航平投手(30)は同学年。6回2/3を5安打1失点と粘り、勝利に貢献した右腕の粘りにバットで応えてみせた。

 余韻に浸りながら二塁に到達した牧原大は、右手を突き上げてガッツポーズ…からの万歳。そこに柳田主将が真っ先に抱きついた。プロ13年目で初のサヨナラ打だ。お立ち台でも興奮は冷めない。

 「プロ野球人生で初のサヨナラ。凄くうれしかった。ランナーは佑京(周東)なんで前に飛ばせば何とかなると。最高でした!」

 1―1の9回。8回まで3打数無安打と苦しめられた左腕・今永はようやく、降りた。1死から、今宮が2番手・伊勢を強襲する内野安打で出塁し、近藤が四球。柳田は倒れ、2死一、二塁。追い込まれていたが「ストライクゾーンに来たら振っていこう」と積極性だけは失わず、6球目の直球を打ち返して左中間適時二塁打だ。

 汚名返上した。1―1の7回1死から振り逃げで出塁したが、逆をつかれて痛恨のけん制死。WBCでともに世界一に輝いた今永攻略の糸口を自ら離し、会見の最中にリプレー映像が流れると「ああ~」と悔しがった。

 同学年右腕の力投に応えないわけにはいかなかった。「有原とは同学年なんで。何とか援護できないかなと思っていて。最終的に(試合に)勝つことが良かったけど。今度は勝たせてあげたい」。ともに1992年生まれの30歳。左太もも負傷で出場選手登録を抹消されていた5月は2軍で有原の投球も見た。苦闘する姿が多かったが「きょう(の投球)見たら1軍でギアが上がるんだなと思った」と日米通算63勝右腕の実力を再認識した。

 牧原大のサヨナラ打でチームは連勝。今永から1安打、伊勢から2安打。合計3安打2得点でのしびれる白星に藤本監督は「投手が代わってから、いいところで出たね」と苦笑いを浮かべた。2位のロッテとのゲーム差はなし。1軍復帰以降は9試合連続安打。勢いに乗る背番号8は「離脱して悔しかったし、迷惑をかけた。何とか取り返したい」。その強い気持ちが、躍動する源となっている。(井上 満夫)

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