巨人・戸郷「出力的に今日は100点」2回で43球…苦しみながら粘投で7回零封7勝目 MAX152キロ

[ 2023年6月7日 22:10 ]

交流戦   巨人10―0オリックス ( 2023年6月7日    京セラD )

<オ・巨>7回のピンチをしのぎ笑顔の戸郷(撮影・大森 寛明)
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 巨人の戸郷翔征投手(23)がオリックス戦(京セラD)に先発登板。2回までに43球を投げるなど球数が多くなりながらも7回6安打無失点と粘投し、両リーグ単独トップとなる今季7勝目(1敗)をマークした。

 前回登板した5月31日のロッテ戦(ZOZOマリン)では3本塁打を浴びるも4発を打ち返した打線に助けられ、両リーグトップタイとなる6勝目。ロッテ戦はこれで3戦3勝となったが、オリックス戦はプロ5年目にして初登板となった。

 そして、先月まで巨人に在籍していた中堅・広岡の適時失策で初回に1点援護をもらった戸郷。その裏は3者凡退に仕留め、順調な立ち上がりに思われた。だが、2回に安打と2四球で2死満塁、4回にも二塁打と広岡への2打席連続四球で2死一、二塁とピンチを招いた。

 いずれも得点は許さなかったが、2回で43球、4回で73球と球数が多く苦しいマウンド。それでも要所を抑えて粘りの投球を見せ、打線も4回にウォーカーの適時打で1点を加え、5回を終えて2―0という展開となった。

 6回にはウォーカーにバックスクリーンへの5号ソロが飛び出し、3―0。戸郷は7回まで138球で投げ切った。すると、打線は直後の8回に打者10人で6安打を集中して一挙5得点。戸郷が降板すると、田中千、今村の継投で8、9回を締めくくった。巨人打線は結局16安打10得点。2桁得点は開幕から55試合目にして今季初だった。

 戸郷の投球内容は7回で打者31人に対して138球を投げ、6安打無失点。5三振を奪い、与えた四球は4つ、直球の最速は2回に広岡の打席で出た152キロだった。

 試合後、戸郷について聞かれた原辰徳監督(64)は「粘り強く放ったと思いますね。結構、なかなかいいボールがね、ボールってなる判定がね、まあそれが正しいんでしょうけど、そういうなかで非常に粘り強く放ったと思いますね」とストライクと判定されてもおかしくない球がボールと判定される場面が多かった戸郷の投球を振り返りつつ「やっぱ、なんとなく力みがないもんね。凄くそういうものが、バランスがいいんでしょうね。ですから、球数がそこそこいっても、なんとなくこちらベンチとしては安心感があるというんでしょうか。なんか力んでない。初回とまあ最後のイニングの7回もそれほど変わりがないというように僕には見えますね。今年はそこがすごく特徴ではないでしょうかね」と若きエースに全幅の信頼を寄せていた。

 戸郷との一問一答は以下の通り。

 ――7勝目。

 「2回に球数かかったんですけど、7回投げられて良かった」

 ――球速が出ていた。

 「だいぶ体も戻って来て球速も出てたので、いいピッチングができたと思います。状態も良かったですよ。いいトレーニングができているんじゃないかなと。そういうところがつながっているのかなと」

 ――2回の粘り。

 「1点もあげないことを意識しながらやっていた。ゼロに抑えることが一番。最善の配球をしたなかで抑えられたので良かった」

 ――球数が増えても球威は変わらない。

 「今日は本当にいい出力が出ていたので、出力的に今日は100点じゃないかなと思います」

 ――7回の森。

 「一発だけダメだったので、最善の選択ができたかなと思います」

 ――淡々と投げていた。

 「ゼロに抑えられて良かったですし、野手にいい流れを渡すために、いい形でバッティングにつなげたかったので、それができて良かった」

 ――4回の岡本和の守備。

 「めっちゃ大きかったですね。僕の選択もね、なかなか投げないカーブ。和真さんに救われました」

 ――前日は山本が好投。

 「由伸さんもいいピッチングしていたのでね。日本一の投手ですし、そういう配球を見習いながらやっていくことがそういう投手に近づく一歩だと思うので」

 ――ハーラートップ。

 「野手の方に毎回助けられながら、今日はゼロに抑えられましたけど、取られても取ってくれたりしての7勝なので、いろいろな方に感謝して次に向けて頑張りたい」

 ――球数増えても終盤に向けて。

 「終盤に向けてゼロに抑えることを目的にして全力で毎回毎回投げている。それがイニングが伸びている要因かなと」

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