日本ハム・加藤豪がデビューから9戦連続安打 ドラフト制以降の新人記録更新!2リーグ制以降の記録王手

[ 2023年6月7日 06:00 ]

交流戦   日本ハム2-3広島 ( 2023年6月7日    エスコンF )

<日・広>7回、安打を放ちポーズを決める加藤豪(撮影・高橋 茂夫)
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 日本ハムのドラフト3位・加藤豪将内野手(28)が6日、広島戦に「3番・一塁」で先発し、5回に一塁内野安打を放つなど、3試合連続マルチ安打をマークした。ドラフト制以降の新人記録となるデビューからの出場連続安打を「9」に伸ばし、さらに50年の2リーグ制以降でも歴代最長となる10試合連続安打の伊藤利夫(近鉄)にも王手を懸けた。チームは逆転負けを喫したが、「逆輸入ルーキー」の快進撃は止まらない。

 一塁ベース上に土煙と石灰が舞う。審判が両手を広げると、加藤豪は手を叩いた。ドラフト制(65年)以降の新人最長記録を更新するデビューから9試合連続安打。10年間のマイナー生活を経験した「逆輸入ルーキー」が泥くさく、そしてしぶとく「H」ランプをともした。

 2―1の5回2死からだった。「気合は入っていました」。ここまで2打席無安打。一、二塁間へ放った打球は一塁手・堂林に好捕されたが、元メジャーリーガーがまるで高校球児のようにヘッドスライディング。マウンドから一塁ベースカバーに入った大瀬良よりも早く到達し、内野安打をもぎ取った。

 これで2リーグ制(50年)以降では、伊藤利夫(近鉄)が50年に記録した歴代最長のデビューから10試合連続安打にも王手を懸けた。加藤豪は7回2死にも、栗林から右前打。4打数2安打で3試合連続マルチ安打とし、打率も・417と圧巻だ。新庄監督も「もうゾーンに入っている」と称賛する。

 それでも、ルーキーには切実な悩みがある。2軍から使用を続けてきた打撃手袋が独特なにおいを発するのだ。すでにボロボロだが、連続安打記録が掛かっている縁起物だから「替えられない」と打ち明ける。

 バットを左肩に乗せて構えた時点で「臭い。投手のことを考えないで、なんかにおいのことしか考えられない」という。しかし、相手投手のほとんどが初対戦。“異臭”のおかげで、あまり深く考えすぎないという利点もある。好調の理由について「そういう考えもありますね」と笑う。

 チームは手痛い逆転負けを喫し、今季交流戦で初のカード初戦を落としたが、指揮官は「あと2戦、どういう戦いをするかが楽しみ」と前向きだ。加藤豪も「連続記録が終われば新しい手袋にできるので、早く終わらせたい」と余裕を見せる。記録更新を勝利で飾り、手袋とともに新たな境地へ向かいたいところだ。

 ▼日本ハム・松本剛(3回にエスコンでの自身初本塁打となる左越え2号2ラン)内角をうまくさばけた。僕がもう一つ乗っていけば、もっと勝っていけると思う。

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