高卒で就職する予定だった中部大・津波 自身初の全国大会で好救援「楽しさしかなかった」

[ 2023年6月7日 04:30 ]

第72回全日本大学野球選手権1回戦   中部大5-1九産大 ( 2023年6月6日    東京D )

<九産大・中部大>中部大2番手・津波(撮影・村上 大輔)
Photo By スポニチ

 2球場で1、2回戦6試合が行われた。6年ぶり3度目の出場となった中部大は、九産大を5―1で下して初戦を突破した。2回戦に臨んだ白鴎大は環太平洋大を完封、青学大は国際武道大を5―1で下して8強に進んだ。

 中部大の1年生右腕・津波(つは)英太郎が4回3安打無失点の好救援で初戦突破に貢献した。4―1の6回から2番手として登板。自己最速を1キロ更新する144キロの直球と鋭く落ちるスプリットを中心に4奪三振。「ブルペンでは緊張していたけど、楽しさしかなかった」と自身初の全国大会を楽しんだ。

 無名校と言える四日市中央工(三重)出身。高卒での就職を目指して工業校に進んだ。しかし高校で球速が20キロ以上伸び、3年夏の三重大会1回戦でノーヒットノーランを達成。「プロに行く」と進路を大学進学に変更した。今大会開幕日の前日5日には全国区では無名だった天理大・真城翔大(4年)が無安打無得点試合で評価を上げた。「僕は、たまたま達成できただけです」と笑う津波も「ノーノー」から人生が好転している。 (河合 洋介)

 ◇津波 英太郎(つは・えいたろう)2004年(平16)11月24日生まれ、三重県四日市市出身の18歳。羽津小4年から羽津野球少年団で野球を始め、羽津中では軟式野球部に所属。四日市中央工では1年夏からベンチ入りし、1年秋から背番号1。中部大では1年春からリーグ戦5試合に登板。1メートル83、77キロ。右投げ右打ち。

続きを表示

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2023年6月7日のニュース