阪神・佐藤輝「1球で仕留めるのはさすが」 日本シリーズ劇的弾の“兄貴分”吉田正を手本に勝利導く

[ 2022年10月29日 05:15 ]

<阪神秋季練習>フリー打撃で快音を響かせる佐藤輝(撮影・奥 調)
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 “兄貴分”が放った大舞台での劇的な一発を見た佐藤輝は、一夜明けても興奮冷めやらぬ面持ちだった。27日、オリックス・吉田正のサヨナラ2ランで決着した日本シリーズ第5戦をテレビ観戦。米大リーグのスーパースターを引き合いに出し、身ぶり手ぶりも交えて、その衝撃度を表現しようと試みた。

 「(まるで)ブライス・ハーパー。えぐいっすね。見ていましたけど、かっこいいっす。これ(拳を突き上げて)からのこれ(万歳)、(世界新756号本塁打を放った時の)王会長ポーズ」

 日本シリーズ史上初の2年連続サヨナラ打となった吉田正の2ランは、1ストライクからヤクルトの守護神・マクガフの失投を逃すことなく1球で仕留めたものだった。「あの1球で仕留めるのはさすがだと思います」。土壇場で発揮された勝負強さに、改めて感銘を受けた。今春には糸井を介して合同自主トレが実現。ともに過ごしたわずかな時間で目に焼き付けていた先輩の技術、そして凄みを頂上決戦の舞台で見せつけられた。

 「再現性が高くてあれだけ率が残せるし、昨日(27日)もそうでしたが、しっかり1球で捉えられる。球を捉える率というか全部、芯で捉えているのが、やっぱりすごいなと」

 自身は今季までの2シーズンで、まだサヨナラ打がない。何よりもチームを勝利に導く殊勲打を求める佐藤輝にとって、吉田正はまさに理想像。そのイズムをモノにできれば、サヨナラ機での決定力不足にもサヨナラだ。

 持ち味の本塁打が24本から20本に減少した今季の反省を踏まえ、シーズン終了後からは「もう一回、打球を飛ばせるフォーム」を目指し、構えやバットの位置に微修正を加える日々を送っている。その視線の先にオリックスの背番号「7」を見据え、試行錯誤を続ける。(阪井 日向)

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2022年10月29日のニュース