長崎日大　選抜出場決定的　1年生右腕・西尾が躍動　気づかされた指揮官からのカミナリ

高校野球秋季九州大会準決勝   長崎日大4―1大分商 （ 2022年10月28日    コザしんきん ）

＜長崎日大・大分商＞好投した長崎日大の西尾
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　準決勝2試合が行われた。長崎日大（長崎1位）は大分商（大分2位）に4―1で勝利し、来春の選抜出場が決定的となった。先発した最速141キロ右腕の西尾海純投手（1年）が8回1失点の好投だった。沖縄尚学（沖縄1位）は海星（長崎2位）に7―6で逆転サヨナラ勝ち。決勝はきょう29日に行われる。

　長崎日大は背番号1の1年生右腕、西尾が躍動した。8回1失点の好投に「真っすぐも変化球もコントロール良く投げられた」。序盤から快調に飛ばし7回までは無四球。力強い直球にカットボール、スライダー、フォークなどを織り交ぜながらスコアボードに0を並べた。8回に味方の失策もあり1死満塁とされ、スクイズで1点を失ったが後続を封じた。1回戦の文徳戦では先発し、力みからボールが浮いていたという。「低めを意識して投げました」と修正。平山清一郎監督は「腕を振って変化球を投げられる。低めにいっていたところが良かった」と評価した。

　休養日の27日、シート打撃に登板も精彩を欠き指揮官からカミナリが落ちた。「抑えなければいけないところで抑えられない。甘さが出たということを言われました」と反省。すぐにブルペンで調整。宿舎でシャドー投球と念入りなストレッチも行い結果を出した。

　昨秋の九州大会では準決勝で九州国際大付に2―12でコールド負け。21世紀枠を除く九州地区4枠の一つに選ばれて選抜に出場を果たしたが、選考日は薄氷を踏む思いだった。西尾は「去年の3年生を超えるためにも負けられないとチームで言っていた。超えられたことは良かったと思います」と胸を張った。

　決勝は沖縄尚学戦。神宮大会出場を懸けた大一番だ。西尾は「絶対に勝ちたい」と闘志を燃やした。（杉浦　友樹）

　◇西尾　海純（にしお・みいと）2006年（平18）5月5日生まれ、福岡県嘉麻市出身の16歳。5歳の頃に野球を始める。小1から軟式の山田ツインズに所属。中学時代は飯塚ボーイズに在籍した。高校では今秋からベンチ入り。1メートル77、71キロ。右投げ右打ち。

　≪豊田強肩見せた≫捕手の豊田喜一（2年）が攻守でもり立てた。攻撃では1安打1盗塁。守備では二塁までの送球タイム最速1・8秒の強肩で二盗を刺した。27日の練習中にワンバウンドのボールが右目を直撃した影響を感じさせない活躍に「いいプレーができたかなと思います」と話した。現在のチームの合言葉は「何事も一番を取ろう」。豊田は「明日ひとつ勝ちきりたい」と九州頂点へ意気込んだ。