“8回の男”ソフトB・藤井がエース千賀の穴埋める 藤本監督が先発転向プラン明かす

[ 2022年10月29日 05:00 ]

キャッチボールで調整する藤井(撮影・中村 達也)
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 ソフトバンクの藤本博史監督(58)が28日、今季中継ぎで主に8回を担った藤井皓哉投手(26)の先発転向プランを明らかにした。秋季練習を行っているペイペイドームで取材に応じ、適性を評価。海外フリーエージェント(FA)権の行使を表明した千賀滉大投手(29)のメジャー挑戦が濃厚な状況で、エースが抜ける穴を埋める活躍を期待した。

 藤本監督が来季を見据えて動いた。練習中に藤井と話し合い、先発転向を打診。指揮官が「先発として考えているけど、おまえとしてどうや?」と尋ねると、藤井は「やらせてもらいたいです」と快諾した。

 チームにとって先発投手の整備は来シーズンに向けた重要な課題だ。エース千賀が海外FA権の行使を既に表明し、メジャー移籍が濃厚な状況。そこで藤本監督が白羽の矢を立てたのが、今季55試合登板で5勝1敗3セーブ22ホールド、防御率1・12と活躍し、「投手のMVP」と評価する藤井だった。

 藤井は昨年プレーした四国アイランドリーグplus高知で21試合に先発し、計145回を投げ11勝3敗、防御率1・12の好成績を収めた。最優秀防御率と最多奪三振の2冠にも輝き、ソフトバンク3軍との試合ではノーヒットノーランも達成した。指揮官は「元々独立リーグでやっているし、千賀の穴を埋めるじゃないけど、あのフォークがあって、体力もある」と適性を評価している。

 藤井は「前向きにチャレンジしたい」と話し、「もし先発する場合は、長いイニングを投げられる投手になりたい」と意気込みを語った。さっそく11月3日から始まる宮崎秋季キャンプから先発転向への取り組みを始める。今季は直球、フォークの2球種が投球の柱だったが、先発仕様の投球を再構築する。「カーブとかほぼ投げていない。それをもう一回投げられるように。スライダーとか割合を変えていくとか。いろいろ話を聞いて、新球種にチャレンジすることもあると思う」とイメージを膨らませていた。

 藤本監督は「千賀と同じようなフォークを投げるし、真っすぐは154、155キロ投げる。十分できるんじゃないかな」と大きな期待を寄せた。「早い段階で言ってもらえるのは凄くありがたい。意気に感じて、このオフをしっかり過ごしていきたい」と藤井。“8回の男”がエースの穴を埋める。(森 寛一)

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2022年10月29日のニュース