DeNA大貫「いつもお世話に」と伊勢大明神に感謝 CS初登板初先発で圧巻の2安打10K零封、初勝利

[ 2022年10月9日 17:54 ]

セCSファーストステージ第2戦   DeNA1―0阪神 ( 2022年10月9日    横浜 )

<D・神>7回、後続を断った2番手・伊勢(右)を迎える大貫(撮影・島崎忠彦)
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 DeNAの大貫晋一投手(28)がクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ第2戦・阪神戦(横浜)に先発登板。7回途中まで10三振を奪って2安打無失点の好投を見せ、CS初登板初先発初勝利を飾った。

 前日8日の第1戦に0―2で零敗を喫し、この日も敗れればCS敗退が決まる崖っ縁の一戦。チームは2019年以来3年ぶり4度目のCSだが、2018年ドラフト3位で入団した大貫は前回新人でCSでの登板機会はなかった。だが、今季はエース今永に並んでチーム勝ち頭となる自己最多の11勝(8敗)をマーク。規定投球回(143回)には届かなかったが、自己最多136回2/3を投げて防御率2・77の数字を残した。阪神戦防御率は今季対戦したセ5球団でベストの1・29。その自信を持って臨んだマウンドで躍動した。

 初回、第1戦で4安打された1番・中野をスプリットで空振り三振に打ち取ると、2死から近本に中前打を許すも二塁進塁を狙った近本をアウトに。すると、2回から6回まで打者15人を連続アウトに取る1安打投球を見せ、4連続を含む10奪三振の好投を続けた。1―0で迎えた7回に中野のアンラッキーな内野安打から二盗&犠打で1死三塁のピンチを招いて降板。このピンチに2番手として登板した後輩の伊勢が見事な火消しを見せると、最後は守護神・山崎がわずか1点リードを守り切り、大貫が勝利投手となった。

 試合後、伊勢、決勝打の大和と3人そろってお立ち台に上がった大貫は「いろんな人にたくさんプレッシャーをかけられていたので、ある意味開き直って投げることができました」とスタンドの笑いを誘いつつ、爽やかな笑顔。「とにかく先制点を与えないっていうことと、とにかく一人ひとり、一つでも多くのアウトを取れるようにっていう思いで投げました」と相手先発左腕・伊藤将との投手戦を振り返った。

 レギュラーシーズン中にはなかった2桁奪三振については「自分のキャリアの中でも初めて2桁の奪三振を取れたので、凄くうれしいです」と大貫。「全体的にうまくまとまっていましたし、特にスプリットが良かったんじゃないかなと思います」と投球内容にも納得の様子だった。

 だが、7回に1死三塁として伊勢のリリーフをあおいだ場面については「いつもお世話になっているので、きょうも申し訳ないんですけど、あの…マウンドを託すという形になって。でも、信じているので“頼むぞ!”っていう…はい、気持ちで見ていました」と苦笑い。その伊勢が近本を初球で三邪飛に打ち取ると、ベンチを飛び出してガッツポーズも見せたが「本当になかなかあんな感情になることはなかったので本当にうれしかったです」とはにかんでいた。

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2022年10月9日のニュース