CSこそ守り勝つ野球 阪神・梅野「相手の打点防ぐ“守る打点”が攻撃のリズム生む」

[ 2022年10月6日 05:15 ]

打撃練習を終えて汗だくの梅野(撮影・北條 貴史)
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 阪神の梅野隆太郎捕手(31)が5日、スポニチ本紙コラム「梅ちゃん隆儀」で8日に初戦を迎えるDeNAとのクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージへの意気込みを明かした。レギュラーシーズンのV逸に悔しさをにじませるとともに、「守り勝つ野球」で短期決戦に臨む覚悟を口に。扇の要がチームをけん引し、日本一への道を切り開く。

 チームとして、クライマックスシリーズに進出することはできましたが、個人的な思いで言えばリーグ優勝できなかったことが悔しいです。レギュラーシーズンが終わって湧いてくるのは優勝できなかった…という感情。もちろん、日本一の可能性はありますし、また頑張っていくぞ、と気持ちを切り替えている段階です。

 捕手としても、充実していたかと聞かれれば素直にうなずけない1年でした。スタメン、ベンチスタートを繰り返す日々が多かったですし、これまでは1カード全体で考える部分が多かったので、3連戦というくくりで考えられなかったのが正直、難しかったし苦しかったです。極端に言えば、毎日トーナメントを戦っている気持ちでした。“ここは打たれたらいけない”とか配球の面でも多少、幅は狭くなっていたかもしれません。思い返せば、とにかく今、バッテリーを組んでいるピッチャーのために、と考えてリードすることがほとんどでした。チーム全体で2点台の防御率、湯浅がタイトルを獲ったり、若い投手が最後まで本当に粘り強いピッチングをしてくれたことには感謝です。

 「守り勝つ」。これが自分たちの野球です。短期決戦のクライマックスシリーズでは余計に意識していかないといけないと思っています。1年間戦ってきて、ミスが失点につながることが多かったのは否定できません。結果だけ見れば、打たれたことが目立ったりしますが、エラーが響いていたり…。打つ打点はもちろん“守る打点”もあります。相手の打点を防ぐことがゲームの中で価値を持ってくることも多いです。1点を防いだことを攻撃のリズムにつなげていったり、バットで打点を挙げたから守備ではこの1点を守る、という循環になっていくのがベストです。そういう意味ではブロッキングや盗塁阻止で自分が貢献できることもありますし、そこはより緊張感を持って試合に入っていきたいです。横浜スタジアムは打ち勝つイメージも強いですが、自分たちの守り勝つ野球を前提に相手投手、バッテリーを攻略していきます。

 今季のベイスターズはベンチ全体で戦っている空気を例年以上に感じました。ベンチ前でのパフォーマンスも注目されていますが、チームの雰囲気が良いからできることで一体感、結束を感じます。自分たちも、短期決戦ではより結束という部分を大事にしたいですし、それはみんな分かっていると思います。日本一までの道は残されていますが、3位という順位も受け止めて、まずはベイスターズとの1戦目からがスタートです。先を見据えることなく、目の前の1試合を勝っていくことだけに集中して戦います。(阪神タイガース捕手)

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2022年10月6日のニュース