CS男頼むぞ!阪神・北條、6日緊急昇格へ 19年ファーストSで6点差逆転勝利の立役者

[ 2022年10月6日 05:15 ]

練習試合   阪神7-5日本海オセアンリーグ選抜 ( 2022年10月5日    鳴尾浜 )

<練習試合 阪神・日本海オセアンリーグ>5回、三塁打を放ち笑顔を見せる北條(撮影・後藤 正志)
Photo By スポニチ

 阪神の北條史也内野手(28)が、きょう6日から1軍に緊急昇格することが分かった。19年のクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ初戦ではDeNA相手に5打点の活躍。CS史上最大の6点差をはね返したチームの逆転勝利に貢献した。球場も相手も同じ大一番へ“奇跡を呼ぶ男”が切り札として合流する。予行演習とばかりに5日の練習試合・日本海オセアンリーグ選抜戦(鳴尾浜)では左翼越え三塁打を放った。

 北條は一段と語気を強めた。持ち前の勝ち気な性格と天性のムードメーカーとしての資質。このタイミングでコールアップがかかったのもうなずけるが、本人は首を振った。

 「いや、もう、そういうのはいいんです。結果…結果でしょ。シーズンが全然だったので、出たら何か起こしてやりたいです」

 グラウンドで大暴れして見せる――。そんな強い気概がにじんだ。よみがえるのは、3年前の興奮の記憶だ。19年10月5日、横浜スタジアムでDeNAと激突したCSファーストステージ初戦に「2番・遊撃」でCS初出場。5点劣勢の7回にエスコバーから反撃の3ランを叩き込むと、1点差に詰め寄った8回には、2死二、三塁で中越えの2点適時三塁打を放った。三塁に到達して左拳を突き上げると、ベンチ前に乗り出したナインもガッツポーズで呼応。チームが一体となってつかんだ1勝でファーストステージ突破へ勢いを付けた。

 舞台も、対峙(たいじ)する相手も同じとあって狙うは劇打、劇勝の再現。4回の二塁守備から途中出場したこの日の日本海オセアンリーグ選抜との練習試合では、5回の第1打席に左翼フェンス上部に直撃する三塁打を放った。「三塁打なんていつ以来やろ」と照れ笑いを浮かべた背番号26。3年前の三塁打の話題を振られると「予行演習やな」と気合を入れた。

 新型コロナウイルス感染で8月5日に登録抹消となり、復帰した2軍でも8月下旬に左ふくらはぎを負傷して3週間の離脱。今季のレギュラーシーズンは32試合の出場にとどまった。「10年目やし、最後に何かを起こせたら。結果しかないですよね」。2軍監督時代に凡打の際の、気持ちの切り替え方を教わった矢野監督への恩もある。「シーズンで全然ダメだったので。何とか貢献したい」。節目のプロ10年目は、まだ終わっていない。(遠藤 礼)

続きを表示

2022年10月6日のニュース