巨人・大勢 新人最多タイ37セーブ「意識しちゃった部分はあったので、抑えた時はうれしかった」

[ 2022年10月3日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人3―2DeNA ( 2022年10月2日    横浜 )

<D・巨>37セーブ目を挙げた大勢(球団提供)
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 「サプライズ指名」と言われたドラフトから約1年。巨人・大勢は球史に名を刻んだ。2点リードの9回に登板して1回1失点。15年の山崎(DeNA)、昨年の栗林(広島)に並ぶ新人最多記録の37セーブに到達した。

 「(記録の)意識はしないようにはしていたが、異様な雰囲気にのまれた。意識しちゃった部分はあったので抑えた時はうれしかった」。1点を返され、なおも2死二、三塁と一打サヨナラのピンチ。だが、勝ち越しを許さなかった投球に成長が詰まっていた。

 冷静に「1、2点取られても、勝ちきればいい」と割り切った。それだけではない。「これは乗り越えていかないといけない壁」。そう自身を客観視して投げていた。桑原を3球で追い込むと、最後は140キロフォークで空振り三振。抑えの仕事を全うした。

 準備の仕方も割り切るようになった。シーズン当初、ブルペンでは最後の1球にこだわった。コースも含めて納得する球がいくまで投げるため、球数がかさんだ。だが、山口投手コーチから「理想と違うところにいっても、後はマウンドで調整すればいい」と助言されて変えた。ブルペンでは強い球を投げることに集中し、マウンドでスイッチを入れる。「最後の1球がボール気味になっても、そのまま来るようになった」と同コーチは言う。

 原監督からは「完全に自分の力で、この数字を残した」と称えられた。新人王の有力候補でもあるが「3敗している。それがなかったら、CSに行けていたかもしれないし責任感もある」と大勢。満足はしていなかった。 (小野寺 大)

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2022年10月3日のニュース