V逸・ソフトバンク 逆転被弾で号泣の泉ら投手陣に藤本監督「誰も力を抜いてないし、よく頑張った」

[ 2022年10月3日 04:44 ]

パ・リーグ   ソフトバンク3-5ロッテ ( 2022年10月2日    ZOZOマリン )

<ロ・ソ>号泣しながら引き揚げる泉。右は藤本監督(撮影・西川祐介)
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 鷹は上弦の月が輝く幕張の夜空で散った。今季ラストゲームで逆転負け。優勝を逃した。同時進行のオリックスは勝った。ともに76勝65敗2分けも直接対決で負け越し。最後の最後にまくられた。

 藤本監督は「悔しいけどね、選手はプレッシャーある中でね、誰も力を抜いてないし、1年間よく頑張ったんで」。その後ろを泣き続ける右腕が通った。

 2―0の6回。2番手・泉がマウンドへ。1死から安田に左中間へ二塁打された後に四球。これが響いた。山口にカウント1―1から外角高めに失投。右翼テラス席に運ばれる痛恨の3ランを浴びた。ベンチに戻ると化石のように固まっていた。2―3の7回には甲斐野が2四球などで1死一、二塁とされ、中村奨に左前打で加点された。続く安田に、左キラーの嘉弥真も右前適時打を浴びた。5失点は重すぎた。

 藤本監督は「まあ、やっぱ、この1年の課題はね。四球というところはね。ここから修正できると思うんで」。投手陣を責めることはなかったが143試合での数字は明確だ。

 ソフトバンクの今季四死球数「520」はリーグワースト。対してオリックスは最少「431」。その差の「89」が明暗を分けた。

 西武とのクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージが8日から始まる。勝てば日本シリーズ進出を懸けたオリックスとのCSファイナルステージも控える。「最後まで諦めなかったし、はい。まあまだCSがあるんで、CSに向けて頑張ります」。指揮官は、大きく息を吐いた。

 《三森先頭弾も…》今季4度目の先頭打者弾を放った三森は最後の打者となった。2点を追う9回2死から中飛に倒れた。今季は1番打者としてチーム最多の79試合に先発。左手親指骨折や新型コロナウイルス感染による離脱を乗り越え、重圧のかかる終盤戦で何度もチームを救ったが、あと一歩及ばず。「最高の結果になって良かった」。9号ソロを放った直後は喜んだが、試合後は静かに球場を後にした。

 《今宮、敗因を分析「何か足りない」》選手会長の今宮はネクストバッターズサークルで敗戦を見届けた。「素直に悔しいですね。勝てば優勝というところで勝てなかったのは、個人としてもチームとしても何か足りなかった」。8日からは西武とCSファーストステージが始まる。「CS突破からの日本一の可能性もあるわけで、そこだけを考えてやっていく」と気持ちを切り替えていた。

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2022年10月3日のニュース