エンゼルス・大谷43億5000万円で1年契約電撃合意 今季の5.5倍!日本選手歴代最高額

[ 2022年10月3日 02:30 ]

ア・リーグ   エンゼルス3―2レンジャーズ ( 2022年10月1日    アナハイム )

<エンゼルス・レンジャーズ>試合前、ミナシアンGMと握手する大谷(右端は球団オーナーのモレノ氏)
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 エンゼルスが1日(日本時間2日)、大谷翔平投手(28)と来季、1年3000万ドル(約43億5000万円)で契約合意に達したと発表した。今季の550万ドル(約7億9750万円)から約5.5倍で、日本選手の歴代最高年俸。今オフに権利を得る年俸調停は回避され、フリーエージェント(FA)となる23年オフを前に破格の契約となったが、長期契約ではなかったことで、来季中のトレードの可能性も含んでいる。(1ドル=145円で計算) 

 午後1時。レンジャーズ戦前に、大谷の契約合意が電撃発表された。夏のトレード期限前に移籍報道が過熱するなど、注目されていた契約の突然の決着。球場を訪れた代理人を務めるマネジメント会社「CAA」のネズ・バレロ氏は「彼にふさわしい契約だ」と笑みを浮かべた。

 球団売却に動いているエ軍にとって早期決着は理想的だった。大谷の契約問題がクリアになり、新オーナーとの交渉の懸案が一つ解消された。また、大谷にとってもメリットが多い。来春3月開催のWBCへ「もちろん出たい」と意欲を示しており、今オフの契約交渉や年俸調停がなくなったことで、準備や練習に集中する環境が整うことになる。この日、取材対応がなかった大谷の心中を代弁するようにフィル・ネビン監督代行は「彼にとっても、我々にとってもいいこと。オフシーズンに向けて、関係者全員が快適に過ごすことができる」と語った。

 一方で、米メディアは移籍市場への影響について指摘。ニューヨーク・ポスト紙(電子版)は「(来季の)トレード市場でより魅力的なものになった」と報道。20年にレッドソックスがスター外野手のベッツと2700万ドル(約39億1500万円)で契約延長に合意も、1カ月後にドジャースとのトレードが成立した。年俸調停権を持つ選手では史上最高額だったそのベッツを上回る、大谷の3000万ドル契約も「一時的」とする見方もある。

 この日、大谷は自己最長を更新する16試合連続安打の左前打を放つなど、6連勝に貢献。到達済みの規定打席に加えて、残り1登板で162回の規定投球回にはあと1イニングに迫っている。史上初のダブル規定クリアを前に、日本選手では18年カブスのダルビッシュ(現パドレス)の2500万ドル(約36億2500万円)を超える最高年俸が確定。ただ、それも、FA後に総額3億ドル(約435億円)以上とも予想される大谷争奪戦への、始まりに過ぎない。(柳原 直之)

 ≪MLB最高額は62億円超≫大リーグの年俸歴代最高額は、メッツの剛腕シャーザーの今季の4333万ドル(約62億8300万円)。次いで19年のナショナルズ・ストラスバーグの19年の3833万ドル(約55億5800万円)、エンゼルス・トラウトの20年の3766万ドル(約54億6100万円)と続く。ただし、20年はコロナ禍でシーズンが短縮されて減額となっており、日本選手3位の田中も同様だった。

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