坂本花織2位「最後の最後でパンク」「耐え耐えだったな」GPシリーズ連勝逃すも喜怒哀楽全開で魅了

[ 2022年11月19日 16:44 ]

フィギュアスケートGPシリーズ第5戦NHK杯女子フリー ( 2022年11月19日    真駒内セキスイハイムアイスアリーナ )

<NHK杯女子>笑顔を見せる3位・住吉りをん、2位の坂本花織(撮影・長久保 豊)
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 フィギュアスケートGPシリーズ第5戦NHK杯女子フリーが19日、札幌市内の真駒内セキスイハイムアイスアリーナで行われた。昨季の世界選手権女王の坂本花織(22=シスメックス)は1位となる133・80点をマーク。しかしショートプログラム(SP)での差を埋めきれず合計201・87点でGPシリーズ連勝を逃す2位に終わった。スケートアメリカを制している坂本は12月のファイナル(イタリア・トリノ)への進出を決めた。フリー技術点64・46、演技構成点69・34で133・80点(SP=68・07点)。

 最終滑走の1つ前に登場した坂本は、冒頭のダブルアクセルを力強く跳ぶと、3回転ルッツ、3回転サルコ―を次々と決め、3回転フリップ―2回転トーループは完璧。3回転フリップ―3回転トーループは耐え、3連続ジャンプも美しく決まった。華麗なステップとスピードに乗った演技で魅了。しかし最後の最後で3回転ループがシングルになるミス。演技が終わった瞬間、頭を抱え、顔をしかめ悔しさを爆発させ苦笑い。そんな坂本らしさと、パワーと躍動感あふれる演技に観客からは惜しみない拍手が贈られた。

 坂本はインタビューで頭を抱えたシーンについて「最後のジャンプまで耐えていたのに、最後の最後でパンクしてしまって、ちょっと悔しかった。でも今できることは全部やり切ったので良かったと思います」とスッキリした表情を見せた。続けて「本当にショートもフリーも通して耐え耐えだったな、ていう感じでした」とニッコリ。NHK杯の温かい拍手に感謝し、ファイナルに向けて「12月、1月と試合が途切れなくあるので、体調をしっかり整えながらベストコンディションで戦えるように頑張りたいなあと思います」と誓った坂本の表情は演技終了直後から一転、笑顔がはじけた。

 「大技がプログラムになくても戦える自信」。昨季の戦いで証明した世界女王の、新たな戦いのシーズンはこれからだ。

 前日のSPで自己ベストとなる68・01点で3位発進した住吉りをん(19=オリエンタルバイオ・明大)は125・11点、合計193・12点で3位。SP9位の渡辺倫果(20=法大)は129・71点、合計188・07点で巻き返しの5位。SP首位のキム・イェリム(韓国)が132・27点、合計204・49点で逃げ切り優勝を果たした。

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