りくりゅう 今季世界最高78・25点で首位発進 GP連勝へ圧巻の演技

[ 2022年11月19日 04:40 ]

フィギュアスケートグランプリ(GP)シリーズ第5戦NHK杯第1日 ( 2022年11月18日    札幌市・真駒内セキスイハイムアイスアリーナ )

2位以下に大差をつけて首位発進の三浦、木原組(撮影・長久保 豊)
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 ペアのショートプログラム(SP)では、昨季の世界選手権銀メダルの三浦璃来(20)、木原龍一(30)組(木下グループ)が今季世界最高となる78・25点で首位発進した。GPデビューを飾った3年前と同じ場所で、世界歴代5位となる圧巻の演技を見せ、GP2連勝に大きく前進した。女子SPでは、昨季の世界選手権優勝の坂本花織(22=シスメックス)が68・07点で2位スタート。19日は各種目のフリーが行われる。

 得点が出ると、2人そろって驚いた表情を見せた。三浦、木原組が出した78・25点は自己ベストを3・80点上回っただけでなく、今季世界最高、世界歴代5位のハイスコア。初優勝した第2戦スケートカナダから3週間でさらに進化を見せ、木原は「自己ベストを更新できて良かった。短い期間、練習してきたものが出せた」と手応えを口にした。

 自信に満ちあふれた演技だった。序盤のツイストリフト以外のスピン、ステップ、リフトなど最高のレベル4をそろえた。2人が手をつかみ合い、木原が支点となって三浦を回す「デススパイラル」も初めてレベル4を獲得。3回転トーループ、スロー(男性が女性を投げる)3回転ルッツも決めた。「大きなミスなく終えられることはうれしい」と三浦。木原も「不安要素なく臨めた」と話した。

 今年7月に三浦が左肩を脱臼。2カ月ほど一緒に練習ができず、木原は「イメージと現実の技術のズレが大きくて、2人の思い描く滑りができなくて苦しんだ」と振り返った。2人のGPデビューは今回と同じ、真駒内での19年大会。結成わずか3カ月で臨んだ当時と苦労の過程が重なったが、今は蓄積した経験値がある。木原は「世界と戦える自信を持って、またここに戻ってこられたのはうれしく思う」と実感を込めた。

 表彰台に立てば2年連続のファイナル切符を獲得するが、狙うのはもちろん頂点だ。フリーに向けて「私たちの良いところを前面に出し切りたい」と三浦は意気込み、木原も「これをきっかけにもっともっと上に上がっていきたい」と闘志を高めた。

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2022年11月19日のニュース