河本結、逆転シードに望み“2差” 単独24位以上が条件に「もう体とかショットとかでなく気合」

[ 2022年11月19日 04:30 ]

女子ゴルフツアー 大王製紙エリエール・レディース 第2日 ( 2022年11月18日    愛媛県 エリエールGC松山=6575ヤード、パー71 )

18番、セカンドショットを放つ河本結(撮影・井垣 忠夫)
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 現在、メルセデスランキング52位の河本結(24=リコー)は3バーディー、2ボギーの70で回り、通算2アンダーの34位で決勝ラウンドに進み、逆転でのシード復帰に望みをつないだ。今大会優勝が条件となる次週ツアー選手権リコー杯(宮崎、24日開幕)出場も諦めていない。鈴木愛(28=セールスフォース)が通算11アンダーで単独首位に浮上した。

 逆転の望みをつなぐパットだった。11番パー5。7メートルのバーディーパットをねじ込んだ河本は「やっと入ってくれて。少しずつイメージがつかめだした」と笑った。13番でボギーも15番で取り返した。メルセデスランキングは現在52位。来季シード復帰には、単独24位以上が条件となる。射程圏内の2打差につけた。

 残り2日間で今後のゴルフ人生は変わる。「もう体とかショットとかでなく気合。土壇場でどうなるかは気持ち次第」と話す。シード権のボーダー上に立たされて以後、携帯電話でSNSを見る時間を削り、自己啓発本を読みあさった。「死ぬほど練習した」とも自負する。昨季のシード喪失も「その時の自分に課せられた運命」と割り切り、前を向いた。

 地元・愛媛で特徴も熟知するコース。この日はピン位置を見ただけで我慢の展開を覚悟した。だが決勝では攻めに転じる。「まだ2日間ある。どう上位に食い込むか。自分の背中を押す。まだリコー杯も諦めていない」。今季優勝者ら40人のみが出場するツアー選手権リコー杯出場には優勝が条件。河本らしく攻めるゴルフで9打差逆転を狙う。

 先月、弟の力がツアー2勝目を飾った。翌週のラウンド中、初めて「力の姉」と呼ばれる声が耳に入り、立場の逆転を痛感した。今大会前、その弟と実家で顔を合わせた。「頑張れよ」と声をかけられ「お前も頑張れよ!」と返すと「いや、お前だよ」と2人で笑った。まるで漫才。でも、勇気が湧いた。リコー所属の意地はある。次週の「ホステスプロ」は譲れない。

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2022年11月19日のニュース