宇野昌磨が逆転で8度目GPシリーズ制覇「本当によくやったな」2位・山本とファイナル決めた 友野4位

[ 2022年11月19日 21:20 ]

フィギュアスケートGPシリーズ第5戦NHK杯 ( 2022年11月19日    真駒内セキスイハイムアイスアリーナ )

<NHK杯男子フリー>2位の山本草太と握手する優勝した宇野昌磨(撮影・長久保 豊)
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 フィギュアスケートGPシリーズ第5戦NHK杯男子フリーが19日、札幌市内の真駒内セキスイハイムアイスアリーナで行われた。91・66点でショートプログラム(SP)2位の宇野昌磨(24=トヨタ自動車)は188・10点、合計279・76点で逆転で8度目のGPシリーズ制覇を決めた。前日のSPで今季世界最高得点となる96・49点で首位だった山本草太(22=中京大)は全体6位となる161・36点、合計257・85点で2位。2人は12月のファイナル(イタリア・トリノ)への進出を決めた。SP4位だった友野一希(24=上野芝ク)は166・76点、合計251・83点で4位。

 最終滑走前にリンクに上がった宇野はループ、サルコーの2本の4回転を成功。しかし4回転フリップは踏み切りが合わず2回転に。5本中4本の4回転を決め、最後まで伸びやかに力強く滑り切った。演技直後は氷上にしゃがみこみ、何かつぶやいた。リンクから上がるとランビエル・コーチとハグを交わし笑顔。超高難度プログラムに向き合い、得点には納得の表情を見せた。インタビューでは調子が上がらない中でのNHK杯連覇を決めるフリーの演技に「演技自体は、本当によくやったなと思う演技ではあったと思いますが、練習につながる試合ではなかったのかな、と。本当にこの試合、一発乗り切ったという形なので、今後こういうことが起こらないように、次の大会に向けて頑張りたいと思います」と冷静に分析しながら、先の戦いを見据えた。

 最終滑走で登場した山本は、4回転サルコーは決めたが、4―3回転トーループは着氷が乱れた。そしてトリプルアクセルからの連続ジャンプ、トリプルアクセルで連続転倒。最後までダイナミックな演技を見せたものの、フィニッシュ後は下を向き悔しそうな表情も見せた。宇野に逆転を許すも、ファイナル進出を決める2位に「自分の演技に集中していたんですが、ミス…転倒が続いてしまったので、ファイナルに向けてまた練習を頑張っていけたらな、と。緊張はしていました」と素直な思いを口にし、前を向いた。

 第9滑走で登場した友野は、最初の4―3回転トーループを高さも幅も完璧に決めた。“指揮者”として会場の雰囲気を盛り上げていく。その後のジャンプで踏み切りや着氷に乱れも、躍動感あふれる演技で滑り切り笑顔でフィニッシュ。直後に頭をポンっと叩き悔しさも見せた。そしてジャンプのミスを冷静に分析しながら「自分の強さと向き合えた」と納得の表情を見せた。

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