横綱・鶴竜、引退 年寄「鶴竜」を襲名 陸奥親方「本人が辞めますと」

[ 2021年3月24日 14:12 ]

横綱・鶴竜
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 日本相撲協会は24日、横綱・鶴竜(35)=本名・マンガラジャラブ・アナンダ、モンゴル出身、陸奥部屋=の引退と年寄「鶴竜」の襲名を理事会で承認したと発表した。昨年7月場所から5場所連続休場中だった。25日にリモートで会見する。

 師匠の陸奥親方(元大関・霧島)によると、この日朝、師弟で話し合って引退を決めたという。春場所前の3月9日の稽古で左負太ももを痛め、11日に休場を発表。14日には「左半腱様筋部分断裂で3月場所の休場を要する」との診断書を提出していた。進退を懸ける5月の夏場所へ向け13日から上半身のトレーニングを再開。懸命に回復を目指したが、未だにしこを踏めない状況で復帰に時間がかかると判断。「本人が辞めますと言ってきた」と師匠は明かした。

 鶴竜は01年九州場所で初土俵。もろ差しからの速攻など技巧派で活躍し、14年春場所後に横綱に昇進した。6度の優勝を果たしたものの、腰痛などにも苦しみ、昨年11月場所後に横綱審議委員会で引退勧告に次ぐ重さの「注意」を決議されていた。昨年12月に親方となる条件の日本国籍を取得した。横綱は引退後5年間、自身のしこ名で年寄を名乗れることから、鶴竜親方として協会に残って、年寄名跡取得を目指す。

 ◆鶴竜力三郎(かくりゅう・りきさぶろう=本名マンガラジャラブ・アナンダ)1985年8月10日生まれ、モンゴル・スフバートル出身の35歳。元関脇逆鉾の井筒部屋に入門し、01年九州場所初土俵。05年九州場所新十両。06年九州場所新入幕。12年夏場所で大関昇進。14年春場所で優勝制度創設後100人目となる初優勝を果たし、翌場所に横綱昇進。優勝6回、殊勲賞2回、技能賞7回。得意は突き、押し、もろ差し、寄り、投げ。1メートル86、155キロ。家族はムンフザヤ夫人と2女、1男。趣味はバスケットボール、スポーツ観戦。通算785勝497敗232休。

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