【玉ノ井親方 視点】高安、正代への苦手意識で体が硬く…攻められても攻め返す相撲を

[ 2021年3月24日 20:10 ]

大相撲春場所11日目   ○正代(突き落とし)高安● ( 2021年3月24日    東京・両国国技館 )

正代(左)に突き落としで敗れた高安(撮影・郡司 修)
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 高安は正代に苦手意識があるようだ。立ち合いで当たってからすぐに前に出ていかず、先に左を差されてもろ差しに入られた。下がりながら巻き替えて反撃に出ようとするが、右から突き落とされてしまった。動きが硬く、本来の相撲内容ではなかった。

 先場所までの対戦成績は高安の8勝11敗。だが、この一年は0勝4敗と圧倒されている。正代に相撲を取らせてもらっていないという意識が、体を硬くしたのだろうか。

 逆に正代は前に出て、すぐに左を差せたのが良かった。もろ差しになって、前に出ながらの突き落としだったため効き目もあった。

 これで後続と1つ差になった高安だが、まだ11日目だ。優勝を意識するのは13日目からで十分。それまでは、10日目の貴景勝戦のように、攻められても攻め返す、苦しみながら勝つ相撲を取り続けることだ。今日のような相撲内容でバタバタすると黒星を引きずってしまう。(元大関・栃東)

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2021年3月24日のニュース