デビュー20年 仲里依紗が語る「パワーの源」 女優にYouTuber、子育て…その原動力は?

[ 2024年3月28日 09:30 ]

金曜ドラマ「不適切にもほどがある!」現代を生きるシングルマザー・犬島渚を演じている仲里依紗(C)TBS
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 今年1月にデビュー20周年を迎えた俳優・仲里依紗(34)が、TBS系金曜ドラマ「不適切にもほどがある!」でミュージカルシーンに挑戦するなど、新境地を迎えている。これまでコミカル・シニカルあらゆる役柄をこなし、確かな演技力で魅了。YouTube、Instagramでは私生活が垣間見える“友達”のような親しみやすさを感じさせるなど、芸能界で“唯一無二”の存在感を放っている。そのパワフルな魅力の源は?仲はスポニチアネックスの取材に応じ、「ふてほど」の時の流れにちなみ自身の芸能活動の歩みを振り返った。(中村 綾佳)

 15歳で芸能界入りし、2024年1月にデビュー20周年を迎えた仲。現在放送中のTBS金曜ドラマ「不適切にもほどがある!」では、阿部サダヲ演じる小川市郎の“孫娘”犬島渚を、コミカルに演じている。

 劇中では、これまであまり馴染みのないミュージカルシーンにも挑戦した。「今回は挑戦でしたね。“難しいな”と感じたこともありましたが、セリフで言うより歌にすることで伝わることってあるな…と思いました。言いづらいことも歌にすると、素直に伝わる気がします」と、充実感をにじませた。

 現代の問題点を背景にした「ふてほど」での新たな挑戦のほか、半年前には、昨秋放送のNHKドラマ10「大奥」で自身初となる時代劇に挑んでいた。複雑な胸中をひた隠しにし、艶やかな魅力を振りまく5代将軍・徳川綱吉を熱演。「原作超え」と賛辞を集めた。

 過去には映画「時をかける少女」では清純な女子高生を演じ、映画「ゼブラーマン-ゼブラシティの逆襲―」ではセクシーなダンスシーンを披露。次々と顔を変え、その全てを完璧に演じてきた。

 役作りで心がけていることを聞くと「やっていることや、トレーニングをすることは、ほとんどありません」と意外な返事が。「ただ“自分”を生きているだけなんです。あっ、エステに行くくらいかな(笑い)」と冗談めかしつつ、「私は、実は深く考えていないんです。いつも。深く考えてしまうと、私はダメになってしまうと思うから」と打ち明けた。

 例えば、「大奥」の綱吉役。漫画家・よしながふみ氏の同名漫画を原作とした男女逆転の「大奥」は過去3度映像化されてきたため、参考映像は豊富にあった。過去作品を参考として鑑賞したとき、仲は「今回は今回。きっとまた違う作品になる」と確信。「私だったらどう演じるか」という目線で作品を見つめてきた。

 そして「ふてほど」の渚。渚は現代を生きる、仲と実年齢がほぼ同じ人物。「“普通”という言葉はあまり好きではないのですが…渚は普通の、今を生きている、仕事に家庭に悩む等身大の女性。この状況を生きている人、たくさんいると思うんです」と分析する。就活を頑張って憧れの職業に就き、キャリアを積み、そんな中で結婚し、妊娠して産休をとって出産・育児を経て職場復帰…現代ならではの悩みを抱える人々の多さを、仲は体感していた。

 「ファンの方がメッセージをくれるんです。私はいただいたメッセージのほぼ全てに目を通しているのですが…渚と同じ状況の人が、本当にたくさんいると感じました。中には、状況を事細かに説明してくれる人もいて…。渚だけではなく、そういう生活をリアルに送っている人の声をたくさん聞いて。そのエピソードと役を、自然にすり合わせているのかな。日常的にお手紙が届くので、ファンのみなさんとの“会話”を通して、私、渚の生活を経験できていると思っています」

 このファンとの距離の近さが、オールラウンダー・仲里依紗を育てていた。

 また、ファンの声は多忙を極める中での原動力にもなっている。「 “作品を見て、私も頑張ろうと思えました”という声が本当に嬉しいし、これから出る作品についても“楽しみです”って声をたくさん見ると、やっぱり頑張ろう!と気合が入りますね。YouTubeの発言は、ダイレクトにみんなに届くから。なんか…こんな私でも、誰かの自信に繋がったり、時には誰かを幸せにしてあげれたりできている。それが、原動力になっていると思います。みんなの声に、元気をもらっています」

 ファンの声を原動力に、躍進し続ける仲は、2024年後期放送のNHK連続テレビ小説「おむすび」で「平成の伝説のギャル」を演じることが発表されている。橋本環奈演じる主人公の姉で、パワフルで奔放、主人公の生き方に大きな影響を与える役どころで、まさに仲にピッタリの役だ。

 デビュー20年を迎えた節目にふさわしい、仲らしい役。「仲里依紗として、もう一段階上のお芝居ができるようになりたい」と意気込み、さらにプライベートに関しても「母親としても、もうちょっとしっかりしたいですね(笑い)」。最後まで仲らしい底抜けの明るさで、自身の言葉で展望を語っていた。

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