ユーチューバー棋士・折田四段が昇級＆昇段　竜王戦4組、五段へ

折田翔吾四段
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　「ユーチューバー棋士」で知られる折田翔吾四段（32）が6日、大阪・関西将棋会館で第35期竜王戦5組昇級者決定戦に臨み、南芳一九段（59）に117手で勝利して五段昇段を決めた。終局は午後10時10分。王将3期など、タイトル獲得通算7期を誇る南の三間飛車を一時、自陣に金銀6枚を打ち付ける堅陣で完封。この一局に対する、必勝の思いを指し手にも示した。

　折田は里見香奈女流5冠（30）が受験中（0勝2敗）の棋士編入試験の前回合格者。奨励会三段まで進んだが、年齢制限により退会後、ユーチューバーへ転身した。「アゲアゲ将棋実況」を投稿しながらアマチュアとしてプロ棋戦に参戦し一昨年、編入試験受験資格を得て3勝1敗で合格し四段に編入された。

　1組から6組まである竜王戦のランキング戦。この日の対局は5組の5位決定戦で、ランキング戦優勝の佐々木大地七段（27）、準優勝の川上猛七段（50）、3位の本田奎五段（25）、石川優太四段（27）に続いて4組への昇級を決めた。9月20日、石川との3位決定戦に敗れ、昇級が一度持ち越されたが全5枠の最終枠に滑り込んだ。

　加えて、四段から五段への昇段規定に「竜王ランキング戦連続2回昇級または通算3回優勝」があり、昇級に加えて昇段もかなえた。四段編入から2年半。プロ棋士として初の昇段を昇級とともにかなえ、ダブルの喜びに浸った。