藤井貴彦アナ 災害時画像の軽率な「いいね」に警鐘「いいねがデマ画像に信ぴょう性を与えることも」

[ 2022年9月28日 18:50 ]

日本テレビの藤井貴彦アナウンサー
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 日本テレビ藤井貴彦アナウンサー(50)が28日、キャスターを務める同局系「news every.」(月~金曜後3・50)に生出演し、静岡県を襲った洪水被害で人工知能(AI)を使ったデマ画像がSNS上で拡散した問題に憤りをあらわにした。

 番組では、台風15号で大きな被害を受けた静岡県で街が水没したとする画像が、ツイッターに投稿され、広く拡散した。この画像はAIを使って作られた虚偽のもので、投稿者は謝罪した。番組では、16年の熊本地震後に動物園からライオンが逃げたとする虚偽の画像をツイッターに上げた投稿者が、偽計業務妨害で逮捕された事件にも触れた。

 藤井アナは「たとえば自分のパソコンやスマホでそれができた時に、投稿したいという気持ちは湧くと思う」と、制作者の心理を分析。その上で「今回、投稿した方自身が謝罪したように、投稿する、しないで大きな違いになる。本当に気を付けてもらいたいですね」と訴えた。

 投稿された画像には電柱がないほか、水の流れが不自然な様子もあったが、災害時に真偽を見分けるのは困難な状況だった。藤井アナは「今SNS上での災害の画像というのは、救助をする上で非常に重要なポジションを占めてきています」と指摘し、「どこが断水していて、どこが停電しているのかということは、救助の一つのデータになるわけです。ここが危ないんじゃないか、ここは困っているんじゃないかということで、救助の方針まで決まる可能性もある」と説明した。

 それだけに、災害時にこういったにせの画像が拡散されることを懸念。「そういう中でデマ画像が流れるということは、その方針が混乱する可能性もあって、人を救える状態だったのが、救える命が救えなくなってしまう、デマ画像によって人の命が奪われる可能性がある、ということも覚えておいてもらいたい。リツイート、いいねをして、その数がデマ画像に信ぴょう性を与えてしまう可能性があることも忘れないでもらいたいと思います」と、軽率な拡散を控えるよう呼びかけた。

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2022年9月28日のニュース