第70期王将戦七番勝負第6局、島根県大田市で開催 対局場の「さんべ荘」で前日検分

[ 2021年3月12日 17:48 ]

<王将戦第6局>対局場のさんべ荘で検分する渡辺王将(右)と永瀬王座(撮影・中村 達也)
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 将棋の第70期王将戦7番勝負(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催)はあす13日、島根県大田市の「さんべ荘」で第6局が始まる。12日、渡辺明王将(36)=名人、棋王との3冠=と挑戦者の永瀬拓矢王座(28)がともに現地入りし、対局場を検分した。

 午後4時25分、両対局者らが対局室に参集し、立会人の福崎文吾九段とともに対局で使用する盤駒の確認のほか、封じ手の記入場所などを確認した。なお、事前に準備されていた座布団は厚みがあったため、両者ともに日本将棋連盟から予備で用意されている薄めの座布団に変更された。

 第6局の舞台は、3年ぶり5回目の開催となる「さんべ荘」。過去に羽生善治王将―森内俊之竜王(2004年2月、第4局)、久保利明王将―豊島将之八段(2018年3月、第5局)などの対局が行われている。

 シリーズは渡辺3勝、永瀬2勝。王将が防衛に王手をかけているが、カド番の挑戦者・永瀬が第4局、第5局で連勝を飾り、流れを引き戻している。さらに11日に行われた第79期名人戦・B級1組順位戦の最終13回戦では初のA級昇級を決めた。依然として挑戦者には後がない状況だが、直近の公式戦で7連勝中と好調の波に乗っており、王将奪取もは射程範囲に入っているだろう。一方、王将・渡辺はシリーズ開幕から3連勝を飾りながらも急ブレーキとなっただけに、今局で星を並ばせる訳にはいかない。

 注目の一戦は13日午前9時に始まる。持ち時間はそれぞれ8時間、第6局は永瀬の先手番で行われる。

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2021年3月12日のニュース