スリムクラブも無期限謹慎 暴力団関係者会合で闇営業 モノマネ芸人が仲介

[ 2019年6月28日 05:30 ]

無期限謹慎処分となったスリムクラブの真栄田賢(左)と内間政成

 吉本興業は27日、お笑いコンビ「スリムクラブ」と「2700」が暴力団関係者の会合で闇営業したとして、無期限謹慎処分にした。「2700」は、振り込め詐欺グループのパーティーに事務所を通さず参加、金銭を受け取り「雨上がり決死隊」宮迫博之(49)らと謹慎処分を受けたばかり。同社は同日、さらなるコンプライアンスの徹底と反社会的勢力の排除に向けた「決意表明」を発表した。

 吉本興業はマスコミ各社にファクスで処分を報告。「スリムクラブ」の真栄田賢(43)と内間政成(43)、「2700」の八十島宏行(35)と常道裕史(36)の4人が約3年前、他事務所の芸人を通じ、飲食店オーナーの誕生日パーティーで芸を披露してほしいと直接依頼されて参加し、一定の金銭を受領したとした。

 同社では闇営業問題で、コンプライアンスの徹底と反社会的勢力の排除に関する決意表明を準備していたこともあり、謹慎処分よりも重い処分となった。

 きょう28日発売の週刊誌「FRIDAY」(講談社)では「スリムクラブ」が指定暴力団「稲川会」No・3に当たる本部長の男性の誕生会で闇営業していたと報道。16年8月ごろ、川崎市内の韓国クラブを貸し切りにして開かれたと伝え、上半身裸の内間が1000円札をつなげて作った首飾りを下げている写真を掲載している。

 本紙の取材では、仲介役を務めたのは他事務所のモノマネ芸人Bだった。Bの知人は「Bはパーティーの主催者と何度か仕事をしたことがあるそうです。スリムクラブには建設会社の社長関連の会合だと言って声を掛けた。彼らは初めてその場に行った」と話した。裏側で一体どのようなやりとりがあったのか、Bの証言が待たれる。関係者によると、スリムクラブ2人へのギャラは10万~15万円とみられ、ネタを披露した後は客と数時間、宴席をともにしたとみられる。

 吉本興業では闇営業で、振り込め詐欺グループの会合に参加していたことが今月発覚。仲介役をしたカラテカ入江慎也(42)が契約解消、参加した宮迫やロンドンブーツ1号2号の田村亮(47)ら11人が24日に謹慎処分となった。

 関係者によると、反社会的勢力とは知らずに参加した真栄田ら4人は憔悴(しょうすい)しきった様子。真栄田は事務所を通じて文書で「認識が甘く、このような形になってしまったことは、大変心苦しいです」、内間は「この謹慎で自分と向き合い、自分の生き方を堂々と話せる人間になりたいと思います」と心境をつづった。

 ◆スリムクラブ 真栄田賢(まえだ・けん)1976年(昭51)3月1日生まれ、沖縄県出身の43歳。ボケ担当。内間政成(うちま・まさなり)1976年(昭51)6月19日生まれ、沖縄県出身の43歳。ツッコミ担当。琉球大在学中に知り合い97年にコンビ結成。03年に上京し吉本興業入り。10年に「M―1グランプリ」で準優勝してブレークした。16年にも同大会で決勝進出。

 ◆2700 八十島宏行(本名八十島弘行=やそしま・ひろゆき)1984年(昭59)3月22日生まれ、山口県下関市出身の35歳。常道裕史(本名常道啓史=つねみち・ひろし)1982年(昭57)10月15日生まれ、大阪府和泉市出身の36歳。08年2月に結成。11年にキングオブコントで準優勝。17年にコンビ名を「ザ ツネハッチャン」に改め、18年に2700に戻した。

続きを表示

この記事のフォト

2019年6月28日のニュース