吉本興業“闇営業”での損失は数億円規模「1000以上の仕事で調整が必要」

[ 2019年6月25日 06:07 ]

「雨上がり決死隊」の宮迫博之(左)と、「ロンドンブーツ1号2号」の田村亮
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 吉本興業は09年からコンプライアンス強化を推進していることもあり、闇営業に参加した芸人に金銭の授受があったことを重くみて計11人の異例の大量処分を下した。

 各芸人については「反社会的勢力主催の会合であるとの認識はなく、また、報じられていたような金額ではありませんでした」とし「今回の事実確認結果は重大な問題であると考え、今回の処分に至り、弊社としてもその責任を痛感するものであります」と謝罪。一部報道であった「ギャラ300万円」を否定するとともに再発防止を掲げた。

 ただ、この判断は大きな損失にもつながりそうだ。関係者によると「損失は数億円の規模になってもおかしくない。参加芸人に24日付で謹慎処分を通達し、関係各所との話し合いはこれからになる。1000以上の仕事で調整が必要になる」という。

 人気番組「アメトーーク!」などテレビやラジオで10本のレギュラー番組を持ち、現在公開中の映画「アベンジャーズ エンドゲーム」で声優も務める宮迫の年収は1億円を超えるとみられる。「ロンドンハーツ」や自身がメインを務める「とびっきり!しずおか 土曜版」などがある売れっ子のロンブー亮も含め、今後のスケジュールはすべて白紙。世間の逆風を考えると、番組復帰を含め、謹慎後の道のりは厳しいと言わざるを得ない。

 なかでも影響が大きいのは正規の営業だ。哀愁モノマネで昨年大ブレークしたガリットチュウ福島善成(41)は学園祭にも引っ張りダコで「秋までスケジュールは真っ黒でした」(後輩芸人)。テレビも含め1日3回以上の仕事をこなすペースだった。劇場や営業先でスベリ知らずの爆笑芸人くまだまさし(45)も1日3~4ステージは当たり前という。関係者は「2人の出番だけでそれぞれ確実に300~400はあった」と指摘した。吉本は今後、番組だけでなく、地方を含め正規営業で代役を立てるなど対応に追われる道を選んだ。

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2019年6月25日のニュース