当初から“言い訳”は破綻 なぜ闇営業に参加した芸人は真実を言わなかったのか

[ 2019年6月25日 09:30 ]

「雨上がり決死隊」の宮迫博之(左)と、「ロンドンブーツ1号2号」の田村亮
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 【記者の目】なぜ参加した芸人は真実を言わなかったのか。本来は芸を劇場やテレビ、営業先で見せて金を稼ぐのがプロであるはずだ。闇営業で「ギャラをもらっていなかった」――。いくら入江の紹介とはいえ、見ず知らずの他人の宴会を盛り上げてお金をもらわないのは道理に合わない。HGらは衣装を着て参加しており、当初から“言い訳”は破綻していた。

 「少しの時間、顔を出すだけでちょっとした小遣いになる」。その魅力に取り込まれるケースは多い。騒動の最中、千原ジュニアが言ったように実力がある芸人は闇営業には行かない。武士は食わねど高楊枝(ようじ)ではないが、正規の仕事にこだわりを持つ。知らなかったとはいえ詐欺グループに引き込まれた要因の一つに、プロとしての脇の甘さがあったと思えてならない。

 宮迫やガリットチュウ福島ら時間がかかって売れた芸人にとって、積み上げてきたものが“白紙”になることほどつらいことはない。ウソをついたことで世間の逆風も強く信頼回復には時間はかかる。ファンは笑うために芸を見る。しっかり反省した上で、もう一度、舞台でお客さんの前からやり直してほしい。もう“闇”という言葉は聞きたくない。 (文化社会部デスク・森 俊幸)

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2019年6月25日のニュース