関西大学野球リーグ

【近畿学生野球のキーマン】神戸大・市川 貴大外野手 開幕カードから全力ダッシュだ

[ 2021年9月3日 18:44 ]

神戸大の進撃へ「開幕カードで勢いを」と語る市川 
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 1年前の悔しさが「あくなき向上心」の源となっている。86年春を最後にリーグ優勝から遠ざかる神戸大。「打のキーマン」である市川は開幕カードの重要性を認識する。

 「開幕カード(で勝ち点)を取らないと勢いがつかない。最近(2シーズンは)取れていないので」

 対戦相手の奈良学園大は、自身が意識する相手でもある。主力として初めて戦った昨秋は2回戦で相手エースの大畑理暉に無安打無得点試合を達成され、続く3回戦では目前で胴上げを見せられた。3回戦は1点を追う9回1死三塁の好機で捕邪飛に倒れるなど5打数無安打。「力のなさを実感した」という。

 ウエートやトレーニングで大きくした体を2年終了時まではうまく使えていなかったが、新たなトレーニング方法を導入し、しなやかに使えるようになってきたことで結果が出始めた。途中で打ち切りとなった今春は開幕カードの大阪市大2回戦で初本塁打を記録するなど、さらなる進化を示した。秋は変化球の割合が多くなることを想定して打撃フォームに工夫を凝らすなどし、バットの軌道を投球の軌道に合わせるイメージもできている。

 奈良高3年夏は3番を打ち、準々決勝で選抜優勝の智弁学園に1―8で敗れたがエースの村上頌樹(現阪神)から2安打を記録。「自信というか、あの当時はこれで野球をやめようと思っていたので(野球)人生良かったなと思っていた」と笑う。本当に最後となる今秋。「優勝が大目標。ベストナインもとりたい」。確かな足跡を残して野球人生の集大成にする。 (吉村 貢司)

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