関西大学野球リーグ

【近畿学生野球のキーマン】阪南大・冨山翔也外野手 日に日に増す「優勝」への思い

[ 2021年9月3日 18:34 ]

明治神宮大会切符への意気込みを語る阪南大・冨山
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 もう準優勝はいらない。冨山は野球人生で未経験の全国大会出場に向けて燃えている。

 「ずっと、あと一歩というところで終わっていた。全国に出たということが、今後の人生で自信につながると思う」

 大冠では3年夏の大阪大会決勝で2安打1打点も、8―10で大阪桐蔭に惜敗。今春の大学選手権代表決定トーナメント決勝では4―7で和歌山大に敗れて涙をのんだ。無安打に終わった同戦を「投手と野手の間に溝があった」と振り返る。「チームが勝つために行動する」ことを確認するため、コロナ下で2時間に制限された練習をミーティングだけで終わる日もあった。

 個人的にはコロナの自粛期間で体重が減ったことをきっかけに、3月からジム通いを始めた。高校の1年先輩にあたるトレーナーの高瀬仁さんからアドバイスをもらい、打撃での押し込みで大事になる背筋力を中心に鍛え、デッドリフトは205キロを挙げるまでになった。和歌山大戦ではフライで凡退した反省から、練習では低く強いゴロを意識。筋肉のメカニズムを考えるようになったからか「内野安打が増えてきた」と効果を感じている。

 垣下真吾監督は「打線の軸になる。常に全力疾走できているという姿勢もいい」と信頼する。冨山も「監督からはいつも『強く振れ』と言われてきた。打撃で勝っていくスタイルは、大冠に近いのかなと思う」と期待に応える意気込みだ。泣いても笑っても最後のシーズン。「優勝」がどんなものか体験し、明治神宮大会切符という大きな冠も手にする。 (石丸 泰士)

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