関西大学野球リーグ

【近畿学生野球のキーマン】奈良学園大・高田光基捕手 攻守に試行錯誤し巻き返しを

[ 2021年9月3日 18:30 ]

主将としてチームをけん引する奈良学園大・高田
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 連覇を狙った今春は途中打ち切りとなり大学選手権代表決定トーナメントで阪南大に敗れた。春季リーグ戦後から主将を務める高田は阪南大を下して代表となった和歌山大が神宮で1勝し、優勝した慶大と接戦を演じたことに唇をかみしめた。

 「正直、悔しかった。みんなにもミーティングで“本来ならあそこに立つのは自分たちじゃないのか”と話をした。チームは優勝できたらいいではなく、絶対に優勝するという意識に変わった」

 小6の時に甲子園で春夏準優勝した光星学院(現八戸学院光星)の北條史也(現阪神)の力強い打撃に憧れた。総監督として指導した金沢成奉氏が12年9月に明秀学園日立の監督に就任すると「自分も指導を受けたい」と進学を決意。名将の下で打撃を磨き18年選抜では正捕手として16強入りした。

 力強い打撃で昨秋はベストナインにも選ばれたが、今春は「大きな当たりをほしがりすぎて自分を見失った」と打率.273、1本塁打、4打点にとどまった。理想はチャンスに強く広角に長打を打てる打者。さまざまなタイミングの取り方を試しながら巻き返しを期す。守備もスローイングの安定を目指し、原点に返ってキャッチボールから見直した。

 主将としては部員とのコミュニケーションに特に力を入れる。練習では個別に声を掛け、SNSも駆使してチームを束ねる。「優しさ、温かさ、人間味のあるキャプテンになりたい。厳しくしかるところはしかって、一人一人に寄り添えるキャプテンになりたい」。奮闘する新主将がリベンジの秋に燃えている。 (中澤 智晴)

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