関西大学野球リーグ

【近畿学生野球のキーマン】和歌山大・柏田 樹外野手 再び神宮へ…真価問われる秋

[ 2021年9月3日 18:24 ]

真価が問われる「秋」に自信をみせる和歌山大・柏田
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 「シンデレラボーイ」となった春は、もう過去のこと。真価が問われる秋を迎え、柏田は確かな自信を感じさせた。

 「呼ばれるのはうれしい気持ちもあったが(裏を返せば)たまたまというか実力じゃないということ。この秋は実力を示したい」

 リーグ戦初出場した今春の大阪府大1回戦、2回の初打席で初安打となる先制適時打を放って波に乗り、出場全4試合で安打&打点を記録。6月の大学野球選手権でも1回戦・九産大戦でソロ本塁打に逆転サヨナラの2点打を放った。

 和歌山商では外野手だったが、大学では遊撃に挑戦し今春まで内野手登録。ただ、外野の主力だった4年生が抜け、同期で外野の主力だった金谷温宜のケガもあって再転向での勝負を選択した。「7番中堅」が示すように高い守備力と「つなぎ役」を期待されての起用だったが、期待以上の結果を残した。

 自信を得たと同時に「高い壁」を感じたのも事実。大学選手権で優勝した慶大との2回戦では4打数無安打。2回無死一塁でフルカウントから相手先発・森田晃介のワンバウンドしそうな低めフォークに空振り三振。一塁走者も二盗失敗で一気に好機がしぼんだ。

 「あそこでバットが止まっていれば、勝敗も変わったはず。全国(のトップ)は変化球のキレが全然違う」

 勢いでは乗り越えられないものを感じたからこそ、敗戦以降は全国を想定し地道に変化球対策に取り組んできた。「春は4回生に勝たせてもらった。今度は自分たちが引っ張る」。確固たる地位を築き、再び神宮で勝負する。 (吉村 貢司)

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