DeNA度会「本当に幸せな気持ち」 頭部死球からのセ新人初の開幕から2戦連発は「最高で~す!」

[ 2024年3月30日 16:53 ]

セ・リーグ   DeNA6―1広島 ( 2024年3月30日    横浜 )

<D・広>4回、2ランを放った度会はナインに迎えられる(撮影・島崎忠彦)
Photo By スポニチ

 DeNAのドラフト1位、渡会隆輝外野手(21)が30日の広島戦(横浜)に「1番・右翼」で先発出場。開幕から2戦連続の先発出場となったが、4回の第3打席に右越え2ランを放つなど、4打数4安打2打点で全5打席出塁の大活躍で、球団では13年以来となる開幕戦から2連勝に導いた。本拠開幕での連勝は実に00年以来24年ぶりだ。

 横浜スタジアム史上最多となる3万3337人の大観衆の前でお立ち台に上がった度会は「本当に幸せな気持ちです」と語り、死球については「そこは大丈夫です。ありがとうございます」と語ると大きな拍手を受けた。

 燃える要素があった。初回の第1打席で、広島先発左腕・黒原のカウント1―1からの3球目が頭部付近に。度会はのけぞって避けたが、投球はフェースガードの右耳付近と右肩をかするように当たった。黒原は危険球退場。度会はしばらく立ち上がれなかったが、自ら歩いてベンチで治療。それでも頭部に直撃とはならなかったため、一塁へ戻ると、横浜スタジアムからも大歓声が起きた。度会は1死一塁から佐野の打席でプロ初盗塁にも成功。先制機を作ると、2死三塁から牧の中前打で先制の生還となった。

 4―0で迎えた4回無死一塁では、広島3番手の大道が投じた1ストライクからの2球目、外寄り低めの直球を完璧にとらえた。過去の新人で開幕戦から2試合連続本塁打は55年枝村勉(早大→大映)と81年石毛宏典(プリンスホテル→西武)の2人しかおらず、43年ぶり3人目、セ・リーグでは初の快挙だった。「しっかりと前の打席を考えすぎると、あまりいいことがないので、しっかりリセットして、2打席目が1打席目くらいの気持ちで打席に入った」と切り替えを強調。セ新人初の快挙に「最高でーす」と絶叫した。

 並のルーキーではない。1点を追加し、2―0となった2回1死一塁では左前打を放ってチャンスを拡大。この後にオースティンの右中間適時二塁打、さらに佐野の二ゴロの間に度会が2イニング連続で生還を果たした。4回の本塁打を挟んで6回には右翼線二塁打を放った。あと三塁打でサイクル安打の期待がかかった8回の打席も中前打を放った。1番打者で4安打。チームに勢いを生んだのは間違いなく度会だった。

 開幕戦となった29日の同戦では3点を追う3回1死一、二塁で同点3ラン。新人の開幕戦本塁打は、14年西浦(当時ヤクルト=現DeNA)以来史上14人目で、チームでは60年黒木基康(当時大洋)が打って以来64年ぶり2人目の快挙だったが、2戦連続で歴史的な活躍となった。

 初回の守備では、小園のライナー性の打球にしっかり反応してスライディングキャッチ。ファンからも歓声が起きるなど、試合開始から球場を魅了、第1打席でアクシデントに見舞われても、自分の打撃を崩すことなく、チームをけん引した。

続きを表示

この記事のフォト

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2024年3月30日のニュース