辻発彦氏 楽天打線を手玉に取った西武・今井2種類のスライダー

[ 2024年3月30日 05:30 ]

パ・リーグ   西武1―0楽天 ( 2024年3月29日    楽天モバイル )

<楽・西>楽天に勝利しポーズを決める今井(撮影・会津 智海)
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 【辻発彦 視点】西武・今井は素晴らしかった。直球は速いしスライダーも切れがあった。4番の浅村から3三振。監督時代から感じていたが、浅村は適度な荒れ球で目付けも難しい今井を苦手にしていた。この試合、今井は150キロ台の高め直球を振らせ、外角に縦変化のスライダーを落とす絶妙な配球。一段レベルアップした投球で浅村を手玉に取った。

 これで対楽天10連勝だが、楽天打線は浅村以外は左打者が中心。今井は同じスライダーでもカーブ気味に抜ける球とフォークと見間違うほど落差のある球を使い分けている。左打者には内角に入ってくるこの2種類のスライダーが打ちづらい。150キロ台後半の直球もあり、追い込まれたら対応が難しい。昨年10勝のうち楽天から6勝。この日の投球を見る限り打線が強力な他チームとも十分戦っていける。今年はやってくれそうな予感がする。(スポニチ本紙評論家)

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