佐々岡真司氏 広島・九里は悔やまれるDeNA・度会への唯一の失投

[ 2024年3月30日 05:45 ]

セ・リーグ   広島3-4DeNA ( 2024年3月29日    神宮 )

<D・広>開幕投手を務めた九里(撮影・平嶋 理子)
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 【佐々岡真司 視点】広島の九里は初の開幕投手でリズム良く四球もなかった。全体的にいい内容だっただけに、度会に被弾した初球スライダーが唯一の失投として悔やまれる。非常に積極的な打者で、九里と対した3打席は全て初球からスイング。走者を置いた場面で警戒はしていたと思う。初回は内角低めに決めて空振りを取った初球スライダーが3回は高く入った。

 ただ、本塁打された後も引きずらず、切り替えて投げられた。一番力が出るというデータに基づき、左足を踏み出す歩幅を従来の7足から5足半に狭めた新フォーム。直球には一定の力があったし、フォーク、チェンジアップ、スプリットチェンジの3種類は微妙に球速や軌道が違って空振りを取れた。最初の公式戦登板で成果を感じる投球だった。

 攻撃でも昨季4勝を献上した東に積極的に仕掛け、右打者も逆方向への意識付けで対応。今後の対戦へ糸口を得られたと思う。昨季出遅れた小園が順調なスタートを切ったのも大きい。初の開幕スタメンだった期待の田村は4三振。そう甘い世界ではない。しっかりスイングできている限りはいい。 (スポニチ本紙評論家)

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