広島・大瀬良 3回5K完全投球で開幕へギア全開 鷹打線相手に充実感「全体的に良かった」 

[ 2023年3月5日 05:00 ]

オープン戦   広島2ー0ソフトバンク ( 2023年3月4日    ペイペイD )

<ソ・広>先発し、貫禄を見せた広島・大瀬良(撮影・岡田 丈靖)
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 広島は4日、ソフトバンクとのオープン戦に2―0で勝利した。開幕投手に決定している大瀬良大地投手(31)が今春2度目の登板で、5三振を奪うなど3回打者9人を完全投球。試合の流れを意識して要所でギアを上げるなど、シーズン本番さながらの投球で順調な仕上がりを見せつけた。

 文句のつけようがない圧巻の投球に、鷹党が静まりかえった。大瀬良が最速152キロの直球を軸に、3回打者9人を完全投球。ソフトバンクの強力打線を手玉に取り、充実感を漂わせた。

 「全体的に良かった。真っすぐでしっかりアウトを重ねていけた。まんべんなく球種も投げていけたので良かった」

 既に3月31日のヤクルト戦で開幕投手に決定している右腕は、仕上がり具合にうなずいた。初回を10球で3者凡退に抑えると、2回はスライダーやカットボールなどの変化球も駆使して3人で料理。続く3回はシーズンを見据えて、ギアチェンジを図った。

 「その前の(3回広島の)攻撃で、向こうに流れがいきそうな感じだった。シーズンのことを考えて、流れを持っていかせないよう心がけていった。上の力を抜いて、下半身の力で速い球を投げたいと(意識した)。その時、その時の課題を持っていった中で、結果が出て良かった」

 先頭の正木をカットボールで空振り三振に抑えると、ガルビスには151キロ直球で空振り三振。最後は嶺井を外角への直球で見逃し三振に仕留め、涼しい顔でベンチに引き揚げた。本番をより意識して、投球に強弱をつける作業を試すなど、状態は順調そのもの。前回2月25日の巨人戦(2回無失点)に続く今春2度目の登板で威厳を示し、新井監督からは「もう完璧でしょ。何も問題ない」と最敬礼された。

 オープン戦登板は残り2、3試合が見込まれており、「もうちょっと(状態は)上がっていけるかなというところはある」の言葉も頼もしい。5年連続となる大役だけに、3月31日までの青写真もバッチリ。「イニングは伸びていくので、継続して投げていくなかで、精度の高い球を投げていきたい」と先を見据えた。

 昨季8勝(9敗)に終わった悔しさも、今季を戦う上での原動力。進化した大瀬良が、投手陣をけん引していく。(長谷川 凡記)

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2023年3月5日のニュース