侍160キロデビューの宇田川“ダルの魔法”で快投「緊張は凄くしました」も「いつも通り冷静に」

[ 2023年2月25日 17:36 ]

侍ジャパン壮行試合   日本代表―ソフトバンク ( 2023年2月25日    サンマリン宮崎 )

<侍・ソ>8回を投げ終えてベンチでダルビッシュ(左)と談笑する宇田川 (撮影・白鳥 佳樹)
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 ダルさん、やりました――。3月の第5回WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)で世界一奪回を目指す野球日本代表「侍ジャパン」は25日、サンマリン宮崎で行われた壮行試合でソフトバンクと対戦。宇田川優希投手(24=オリックス)が中継ぎとして登板し、人生初の日本代表ユニホームで自己最速160キロを記録し、1回1/3を無失点に抑えた。球場表示は150キロだったが、テレビ中継では160キロを表示していた。

 笑顔がこぼれた。ベンチに戻りダルビッシュに笑顔で迎えられた。同僚の山本(オリックス)とも言葉を交わした。確かな初めの一歩を記した宇田川は「回の途中からの登板でしたが、自分のピッチングができて良かったです」とホッとした表情を見せた。続けて「緊張は凄くしましたが、マウンドに立ったらいつも通り冷静に投げることができました」と少し胸を張った。

 支配下登録から半年で侍ジャパンに初選出された宇田川は、7回2死一、三塁で登板し、2番・正木相手に自己最速160キロのストレートで追い込むと4球で空振り三振に抑えた。続く8回では、3番・上林を4連続フォークで空振り三振に。4番・柳町には四球を与えたが、5番・栗原をセカンドゴロに抑え併殺斬り。この回も無失点で締め、納得の投球にグラブを軽く叩いた。

 宇田川はWBC使用球への適応に苦しみ、キャンプインしてからも模索する日々だったが23日、宮崎強化合宿でのブルペン投球で激変。合宿当初は調整遅れや精神的重圧、スター選手の中で「気疲れが出ている」と力を発揮できなかったが、ダルビッシュ有投手(36)らの計らいで20日に開催された投手会「宇田川さんを囲む会」をきっかけに変身していた。

 試合前にはダルビッシュも「結果はどうであれ、自分の中で楽しかったなとか、このジャパンのユニホームを着て投げるのがすごく楽しかったと感じてもらえたら、ピッチャー陣全体としては、すごくうれしいこと。それを願っています」と話していたが、自信を深めていい投球となった。

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