日本ハム・新庄監督命名「点を取ってみよう打線」は無安打に終わり「手も足もヒットも出ません」

[ 2022年6月8日 06:00 ]

交流戦   日本ハム0―2DeNA ( 2022年6月7日    札幌D )

<日・D>ベンチで試合を見る新庄監督(撮影・高橋茂夫)
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 日本ハムは7日、DeNAの今永昇太投手(28)に四球の走者を1人出したのみの準完全投球でのノーヒットノーランを達成され、今季2度目の5連敗を喫した。積極打法を推し進める新庄剛志監督(50)の方針もあり、経験の少ない若手中心の打線は、球数を多くさせるなどの策を講じられず、最後まで突破口を見いだせなかった。

 新庄監督命名の「点を取ってみよう打線」は無安打に終わった。ノーヒットノーランを喫したのは球団37年ぶり。指揮官は「手も足もヒットも出ません」と自虐的に話した。

 5月中旬から固定してきた清宮、野村、万波の中軸を解体。新庄監督は「その並びも面白いかなと思って。(打線を)爆発、爆発。つなぎじゃなくて」と1番から野村、ヌニエス、万波、松本剛を並べた。攻撃重視の新打順だったが沈黙した。

 通算96度にして初めて北海道で達成された無安打無得点試合。打率リーグトップの松本剛は「うちの打線のことを分かっていた。どんどん振ってくる打者が多いので、かわすところはかわして(攻めに)いくところはいって。素晴らしかった」と今永に脱帽した。

 初球から積極的に打ちにいくスタイルの打線はリーグ最多48本塁打を誇るが、現状ではもろ刃の剣。相手にうまく攻められた時の対応という課題が浮き彫りとなった。早いカウントから打ち気を誘われて淡々とアウトを重ね、金子野手総合兼打撃コーチは「あれだけボール球を振ったら相手を助ける。そこを我慢させると(野球)IQがあまり高くないから、逆に打つべき球を打てなくなる」ともどかしさを口にした。

 相手の投手が好投していると球数を投げさせるのが定石だ。金子コーチは5回終了時で80~90球を一つの目安に挙げたが、今永は5回を終えた時点で62球。侍ジャパンのコーチとして今永をよく知る金子コーチは「直球は良くない感じ」と評したが、「ボールを振って、ストライクを見逃したのが9イニング続いた」。コンパクトに打ち返す指示も通用せず、悔しさをにじませた。

 新庄監督は9回先頭の宇佐見に代打・浅間を起用。俊足の持ち主だが、「(セーフティーバントなどの)小細工はするな」と声を掛けて送り出していた。ファイティングポーズをとり続けて味わった屈辱をバネにするしかない。(東尾 洋樹)

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2022年6月8日のニュース