中畑清氏　巨人の新守護神・大勢がピンチ招いた理由は外角一辺倒の配球

セ・リーグ   巨人4―2中日 （ 2022年3月25日    東京D ）

＜巨・中＞最後を締め小林（右）とタッチする大勢（撮影・久冨木　修）　　　　　　　　
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　【中畑清　視点】しびれたねえ。巨人の新守護神、大勢。ピンチを背負ってリズムを失いかけたけど、最後は最大の武器である強い真っすぐで木下をねじ伏せた。苦しみながらつかみ取ったプロ初登板初セーブ。簡単に抑えるより、良かったんじゃないかな。しっかり結果がついた上で、反省材料をもらったんだから。

　なぜピンチを招いたのか。配球に問題があったと思う。先頭の平田には胸元のボールを見せておいて外角低めの真っすぐで三振に取ったのに、大島から3人続いた左打者には外角一辺倒。大島と岡林には高めに浮いた真っすぐを流し打たれた。縦横2種類のスライダーを持っているのに、この日は平田に1球投げただけ。左打者には全く投げなかった。

　絶対的な守護神になるには右にも左にも内角をうまく使わないとね。それが「大成」するための条件になる。（スポニチ本紙評論家）