広島商 11人がコロナ陽性でセンバツ辞退 26日2回戦は大阪桐蔭の不戦勝に

[ 2022年3月26日 05:30 ]

第94回選抜高校野球大会第7日 ( 2022年3月25日    甲子園 )

広島商が出場辞退したことを受け、オンライン記者会見をする日本高野連の宝馨会長(左)と毎日新聞社の丸山雅也・大阪本社代表
Photo By 代表撮影

 大会本部は25日、計11人の新型コロナウイルス陽性が確認された広島商の出場辞退を発表した。大会途中での辞退は選抜では初めて。26日の第3試合で予定されていた2回戦は大阪桐蔭の不戦勝になる。

 20年ぶり出場の広島商は23日の1回戦で丹生(福井)に22―7で勝利。24日に1回戦勝利校を対象としたPCR検査で、同宿者35人中9人が陽性と判定され、25日午前に受診した医療機関でも同様の結果が出た。当初陰性の26人についても再検査で2人が陽性。11人中9人が有症状で集団感染の可能性が高く、午後5時過ぎに書面で辞退届が出され、受理された。栗田正弘校長はオンラインで会見し、「させたくない経験をさせてしまったことを大変心苦しく思います」と選手の心情を思いやった。

 広島商を除く1回戦勝利校15校は同宿者全員が陰性。今大会前には京都国際が13人の集団感染で出場を辞退し、昨夏は大会中に宮崎商と東北学院が出場を取りやめた。

 ▽昨夏甲子園大会での新型コロナウイルス陽性による出場辞退 開幕後の8月17日に2校が辞退。春夏通じて初出場の東北学院(宮城)は11日の愛工大名電(愛知)との1回戦で甲子園初勝利を挙げた後、選手1人が陽性、選手ら3人が濃厚接触者と認定。大会本部は「個別感染」で出場継続可能としたが、学校側が出場による選手特定などを理由に辞退を決めた。宮崎商は19日の智弁和歌山との初戦前に陽性13人、濃厚接触者8人が判明。2校の辞退で大会史上初の不戦勝、不戦敗が生じた。

 ▼大阪桐蔭・西谷浩一監督 予想していなかったため動揺しています。先ほど広島商の荒谷忠勝監督から連絡を電話で受けました。広島商の選手たちのことを思うといたたまれない気持ちになり、かける言葉も見当たりません。広島商の思いを背負いながら、次戦への準備をしていきたいと思います。

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