野村謙二郎氏　「何としても1点取る」ベンチの意思が伝わってきた菊池涼のセーフティースクイズ

セ・リーグ   広島11ー3DeNA （ 2022年3月25日    横浜 ）

野村謙二郎氏
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　【野村謙二郎　視点】3点を先制し、“次の1点”をどう取るか。昨季からの課題だった。4、5回の好機を逃し、流れが傾きかねない6回、菊池涼のセーフティースクイズで奪った4点目が非常に効いた。初球から試み、2球目で成功。何としても1点を取るというベンチの意思が伝わった。警戒された中で決めた菊池涼もさすがだ。この1点が後続の連打を呼び、一挙5得点。勝負を決めた。

　昨季もチーム打率の割に得点が上がっていなかった。今春オープン戦も走者を出しながら得点につながらない場面が目立っていた。不安を一掃するような内容だった。末包は初打席で難しい低めの変化球を先制打。素晴らしいデビューになった。10年目で初の開幕スタメンだった上本もいいつなぎをし、最終打席で安打。先発全員に安打が出て、勢いが生まれそうな勝利だ。

　もちろん、大瀬良の貢献も大きい。球が高めに行き、決して状態は良くなかった。開幕戦独特の緊張感だろう。今年で4年連続。経験値が生きた。（スポニチ本紙評論家）