阪神・糸井 40歳開幕弾!3安打4打点!22年版虎メダルも初ゲット

[ 2022年3月26日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神8ー10ヤクルト ( 2022年3月25日    京セラD )

<神・ヤ(1)>4回2死一塁、右越え2ランの糸井(左)は藤浪とタッチをかわす(撮影・大森 寛明)
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 阪神・糸井は打った瞬間に確信した。球場が大歓声に包まれる中、打球は虎党が待つ右翼席に突き刺さった。6―1の4回2死一塁。大下の直球を完璧に捉えた。プロ19年目で自身初の開幕戦アーチはチームの今季1号。ベテランも、この時ばかりは素直に喜びを表現した。

 「(糸原)健斗の素晴らしい打球につられました。ありがとう健斗。あいつの背中は頼もしい!」

 直前の2死二塁では糸原の三遊間へのゴロを遊撃手の長岡が捕球し三塁へ送球。タイミングはアウトだったが、走者の佐藤輝に村上がタッチした際にボールがこぼれ佐藤輝が生還。糸原が呼び込んだ“流れ”に続いた。

 ダイヤモンドを一周すると笑顔のナインが待ち構えていた。ファンから募集した22年最初の虎メダルが小幡から贈呈され、近大の後輩、佐藤輝とは天を見上げて手を突き出す「新ポーズ」も披露。チーム最年長のベテランがチームを勢いづけた。40歳7カ月での開幕戦本塁打は09年金本の41歳0カ月、18年福留の40歳11カ月に次ぐ、球団史上3番目の年長弾となった。

 第1打席からエンジン全開だった。0―1の2回無死一、二塁から同点の中前適時打を放ち3回2死三塁から左前適時打。2ランと合わせ開幕戦の4打点は77年掛布、10年城島らに並ぶ球団最多だ。

 今春のオープン戦では打率・346、2本塁打、7打点と結果を残し、開幕しても勢いは止まる気配がない。矢野監督も「開幕戦でこれだけやったのは、自分でつかみ取ったもの。違った自分を嘉男が出してくれて、チーム全員、いい刺激になったと思うし、嘉男自身も自信になったと思う」とうなずいた。

 昨季の開幕戦はベンチスタートでシーズンでも定位置を奪うことができなかった。その悔しさが原動力となった。40代での開幕スタメン返り咲きは球団野手では史上初。期待に応え、糸井が好発進した。(長谷川 凡記)

 《金本、福留に次ぐ阪神3番目年長開幕弾》40歳7カ月の糸井(神)が4回に1号2ラン。40歳以上の開幕戦本塁打は18年40歳11カ月の福留(神)に続く4年ぶり11本目。糸井は通算15度目の開幕戦で初の本塁打。また3安打の猛打賞も記録。開幕戦40代では

年 打者 球団 歳・月
81張本 勲(ロ)40・9
87衣笠祥雄(広)40・2
98落合博満(日)44・3
12宮本慎也(ヤ)41・4
18福留孝介(神)40・11
22糸井嘉男(神)40・7

全員3安打で史上6人目。本塁打と猛打賞両方は81年張本と18年福留に続く3人目。

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2022年3月26日のニュース