巨人・増田陸 「坂本塾」の成果を結果で “ギラつく男”の逆襲楽しみ

[ 2022年3月26日 09:00 ]

支配下登録され、新しい背番号を見せる巨人・増田陸

 勝負の年、まずはスタートラインに立った。11日に支配下選手契約復帰を勝ち取った、巨人高卒4年目の増田陸内野手(22)。今年にかける思いは強い。

 「この3年間全然、結果も出ていなかった。今年ダメだったらここから先、僕の人生ダメになるなと思って何か変えないと、ここで変えないとダメだなと」

 心構えから見直した。「生き生きしていなかったというか、ギラギラできなかった」。結果を求めるあまり、失敗を恐れていた。エラーしたら、ミスしたら、というネガティブな思考を反省。「いい顔して野球ができるように」と話す。1月の自主トレ公開時に報道陣を驚かせた丸刈り頭も決してパフォーマンスではなく自分への覚悟の表れ。「野球にかける思いは今までで一番強い」と燃えている。

 テーマは「逆襲」。自身のスタイルを前面に出してアピールした。試合前練習から響いていた大きな声。3年間で1軍出場はないが、オープン戦では臆することなくチームを鼓舞した。「自分の気持ちをぶつけるときやなと思いながら、1日1日やっていた。そこまで結果は出せてないですけど、声も一番出してたと思いますし、練習でもそういう姿を見てもらったと思う」と胸を張る。

 18年のドラフト2位。パンチ力が魅力の右打者は、坂本がかつて背負った背番号「61」を入団時から着けているが、今季は育成スタート。春季キャンプは3軍から這い上がり、支配下に復帰した。支えになっているのは自主トレをともにする坂本の「来年も一緒に自主トレしたい」という言葉だ。弟子入りして今年で3年目。「基礎をしっかりやられていて、本当に尊敬します。適当さが一つもない」という坂本塾の成果を結果で示す。

 課題も明確だ。オープン戦は12試合に出場し打率・167。積極性は見せたが「1球で仕留めないといけないし、割り切りも必要。張ってない球でも手が出ちゃったり、もったいない打席が多い」と振り返る。開幕1軍はならずも、19日に開幕したイースタン・リーグでは3試合に出場し打率・375と奮起。「1軍にあげてもらったときにバンと結果を出せるように、日頃の練習もっと大事にしたい」と前を向く。

 「普段通り自分を持ってプレーできるように、2軍からしないといけない」と増田陸。ギラつく男の逆襲が楽しみだ。(記者コラム・小野寺 大)

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2022年3月26日のニュース