大谷 開幕戦で史上初の「1番・投手」も “史上初の常連”今年もいきなり?マドン監督「可能性ある」

[ 2022年3月21日 02:30 ]

オープン戦   エンゼルス12―5ダイヤモンドバックス ( 2022年3月19日    テンピ )

<エンゼルス・Dバックス>2回、適時打を放つ大谷(撮影・光山 貴大)
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 エンゼルスの大谷翔平投手(27)が19日(日本時間20日)、ダイヤモンドバックスとのオープン戦に「2番・DH」で実戦初出場し、2打席目に左前適時打を放った。試合後にジョー・マドン監督(68)は今後、大谷を1番でも起用する打順構想に言及。先発が有力視される4月7日(同8日)の開幕・アストロズ戦で、史上初の「1番・投手」での開幕出場を飾る可能性が出てきた。 

 昨季ア・リーグMVPの大谷が打席に入るたびに「オオタニ」コールが湧き起こった。「I LOVE YOU!」という声援も飛ぶ人気ぶりだった。

 初回の1打席目は遊ゴロに倒れたが、2回2死三塁。右腕ストレイリーの内角高め89マイル(約143キロ)直球を強振した。詰まりながらも左前に運び、初安打初打点。オープン戦ホーム開幕戦に打者として実戦初出場してしっかりと結果を残し、ジョー・マドン監督は「動きは良かった。彼を悩ますものは何もない」とほほ笑んだ。

 試合後、指揮官は今季の打順構想に言及。「翔平は1番を打つ可能性がある。レンドンがいるので、いろいろな状況が変わってくる」と説明した。故障で昨季36試合の出場にとどまったMVP3度のトラウト、同58試合の19年打点王・レンドンが復帰。大谷、トラウト、レンドンの順番の並びが基本となる。この日はレンドンが出場せず、2番大谷、3番トラウトの並びが昨年5月17日以来、306日ぶりに復活。指揮官は1番大谷から、リーグ屈指の3人が並ぶ超攻撃的オーダーも視野に入れていた。

 開幕投手候補の大本命に挙げられており、開幕戦で「1番・投手」が実現すれば史上初。昨季は4試合に「1番・投手」で出場し、オールスター戦でも史上初の「1番・投手」を務めた。4月7日(日本時間8日)の本拠地での開幕・アストロズ戦。14年を最後にプレーオフ進出がないエ軍の反攻への第一歩は、大谷が投げ、大谷が打つことから始まる可能性が出てきた。

 その他の1番候補にはフレッチャーやマーシュが挙がるが、昨季46本塁打&26盗塁の大谷がパワーとスピードでともに上回る。右ふくらはぎ痛が完治したトラウトは大谷の直後を打つことに「良い並びだ。多く出塁してくれるから好き。本塁打も多いけど」と歓迎した。昨季中盤以降は大谷にマークが集中し、勝負を避けられる場面が目立ったが、3人が並べば大谷の打撃にも好影響がありそうだ。

 オープン戦での投打同時出場について、指揮官は「まだ翔平と話し合っていない」と話すにとどめた。20日(同21日)のマリナーズ戦は欠場し、21日(同22日)のロイヤルズ戦で22年の実戦初マウンドに上がる。投打ともに反攻の旗頭となるべく調整を進める。(テンピ・柳原 直之)

 《昨年4度経験》大リーグのレギュラーシーズンでの「1番・投手」の先発出場は大谷が21年に4度(2勝0敗)。大谷以外は、1968年のシーザー・トバール(ツインズ)、1953年のアル・ダーク(ジャイアンツ)、1901年のジム・ジョーンズ(ジャイアンツ)がいずれも1度ずつで、開幕戦ではない。大谷は日本ハム時代の16年7月3日ソフトバンク戦に「1番・投手」で出場し、先頭打者本塁打を放った。NPBでの「1番・投手」で先発出場は、他に44年の山田伝(阪急)と71年の外山義明(ヤクルト)の2人が一度ずつで開幕戦ではない。

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2022年3月21日のニュース