阪神・渡辺「早くファンの人にも認めていただけるように」支配下決定で感謝のフル回転誓う

[ 2022年3月21日 05:30 ]

オープン戦   阪神1-2オリックス ( 2022年3月20日    京セラD )

<オ・神>6回2死、吉田正を迎えたところで登板した渡辺
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 阪神・渡辺雄大投手(30)が支配下登録されることが20日、決まった。新背番号などは近日中に正式発表される。昨秋にソフトバンクを戦力外となり、育成選手として加入。貴重な中継ぎ左腕として開幕からのフル回転が期待される。

 「タイガースはいいピッチャーがたくさんいる中で、支配下登録を勝ち取ることは、そんなに簡単なことではないと感じていた。すごく不安な日々だったんですけど、家族の応援だったり、強い気持ちを持って投げ続けることができた」

 “首位打者斬り”で朗報をたぐり寄せた。オープン戦最終戦は6回2死、吉田正を迎えた場面でワンポイント起用。2球で追い込み、5球目の直球で空振り三振に斬った。「マウンド上がる前に腹をくくって、真っすぐ、ツーシームというところを吉田にぶつけて、自信を持って今後投げられるようにしたいという思いもあった」。得意のスライダーを使わない“真っ向勝負”で大学の後輩でもある強打者を封じた。

 ブルペン陣は左腕の及川、岩貞を故障で欠き、本番でもヤクルト・村上らに対する“刺客”を担う。矢野監督は「(左を)1人で抑えてもらうところはもちろん、右でもそんなに打たれた感じはない」と1イニングを任せる起用法も披露した。

 2度、育成からはい上がった苦労人。チーム内で愛称の「なべじい」も定着し、恩返しの準備は整った。「どんなシチュエーションでも必死に投げて。早くファンの人にも認めていただけるように必死で投げていきたい」。一球一球に感謝を込め、打者をなで斬っていく。(遠藤 礼)

 ◇渡辺 雄大(わたなべ・ゆうた)1991年(平3)9月19日生まれ、新潟県出身の30歳。中越では甲子園出場なし。青学大、BC・新潟を経て17年育成ドラフト6位でソフトバンク入団。20年8月に支配下登録され、通算9試合0勝0敗、防御率3・18。21年オフに自由契約。育成で阪神移籍。1メートル85、84キロ。左投げ左打ち。

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2022年3月21日のニュース