G党ならずとも注目 赤星、堀田、山崎伊…日ごと成長遂げるヤング先発トリオ

[ 2022年3月21日 08:30 ]

開幕ローテーション入りした巨人ルーキーの赤星(撮影・久冨木 修)        
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 今季からチーフに昇格した桑田投手コーチのもと、巨人の若手先発陣が面白いように台頭している。開幕ローテーション6人のうち、半分の3人が、公式戦で1軍登板経験のない若武者となる。

 5年連続で開幕投手を務める大黒柱の菅野に次ぐエース格として期待されていた昨季チームトップ11勝の高橋、9勝の戸郷が実戦で振るわず。代わりに春季キャンプ中から首脳陣の評価を高めていたのが、昨秋ドラフト3位の赤星(日大)だ。

 桑田コーチから「ボール自体も強いですし、テンポもよく、制球力もある」と評価され、中継ぎからチャンスを得ると、あっという間に先発の一角をつかんだ。たとえピンチでも「あまり顔に出ないタイプ」という強心臓。「どうやってやればいいか分からない」という未体験のガッツポーズを繰り出す日も、そう遠くはないのかもしれない。

 19年ドラフト1位の堀田、20年ドラフト2位の山崎伊と、右肘のじん帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)明けとなる両投手も、開幕ローテーションを手中に収めた。堀田は入団1年目の4月に手術を受け、1位入団ながら同年オフには育成契約となった。昨夏に実戦登板を果たし、今月11日に支配下復帰。力強い直球を武器にオープン戦計10回無失点と文句のつけようがない結果で、実力を証明してみせた。山崎伊も19日のロッテ戦こそ3回1/3を7安打6失点と乱調だったが、最大の武器であるスライダーと高い総合力が光る。桑田コーチは「この2人(堀田と山崎伊)がエースになるのは来年、再来年。今年は復帰1年目なので、球数と投球イニングは制限していきたい」と、通算173勝を挙げたエースとしてのメソッドを注入していく。

 今月上旬に来日したメジャー通算46勝のシューメーカー、同28勝のアンドリースの1軍合流は、4月中旬ごろの見通し。桑田コーチは「今年は6人が固定できるシーズンじゃない」と語るだけに、例年以上にチーム内の競争が活性化される。日ごと成長を遂げるヤング先発トリオには、G党ならずとも注目だ。(記者コラム・花里 雄太)

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2022年3月21日のニュース